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人を妬む自分をやめたかった話

30代の中頃に、何か自分を変えようと動き出した発端は、
人を妬む自分をやめたい、という思いだった。


人並みに仕事を頑張っても、仕事にのめり込めない自分。
仕事が好きな同僚は、興味が湧いて家でも調べたり
みんなに頼られて慕われていて、素直に褒められず
嫉妬の気持ちがあった。

自分より飲み込みの悪い人も居ると、
自分の地位の安心を感じる、いやなやつだった。
とはいえ、そんな人がケロッとしてるのを見ると
「なんでそんな平気でいられるの?」と
逆にこっちが憤慨していた。

自分は穏やかで優しい人でありたいと、表向きは平静を装っていても、
心がねたみそねみを持っていることに気づいていたし、
自分のことを気持ち悪いと思ってた。

もっと素直に居られる自分になれたら、と思うのに、
今のまま素直になると、ただの気持ち悪い自分を晒すだけになるから
何もできなかった。


節約と節制に疲れて

何が変化のきっかけだったか。

お金と時間を自分のために使うようになったのが最初だったと思う。

それまでは、新卒から財形に入ったり、年収の2割は貯金しなきゃ、とか
節約のために安くて時間のかかる手段で旅行して、安い宿に泊まったり、
節約・節制が無意識の習慣になっていたと思う。

一番コスパの良い選択ができると、思考は満足したけど、
心はいつも窮屈で、貯金はできるのに気持ちは喜んでなかった。

独り身でライフイベントも無いし、
何のためにお金を貯めてるんだろう、となった時、
一度くらい自分の人生で遊んでみよう、と思ったことがあった。


他人に嫉妬しない自分になるには、
自分が満足いくように楽しむ。
気になってることは全部自分のために叶えてあげる。

将来の不安のためにお金を溜め込むよりも、
今の自分が伸び伸び楽しむことに投資してみよう、
みたいな気持ちだっただろうか。

リターンの補償は全くなかったけど、
節制に疲れてたんだと思う。ちょうど良い機会だった。


気持ちの充実に目が向くように

そこから、楽器を買い替えたり、好きな街に引っ越したり、
いろんな人に出会ったり、気になることは何でもやるようにした。
死ぬまでにやりたいこと100個書く、というのもやってみた。

無駄な出費ももちろんあった。
思い切って買った別の楽器も、なぜか使う時間をとらなかったり、
買うことだけに満足してた部分もあって、浪費になってしまった。

株を始めてみようと、気に入った居酒屋のを買ったけど、
社長の不祥事とかで価値が下がって、無駄にしてしまった。

お金で解決できるもの(買える範囲で)が片付いていくと、
そこから気持ちの充実に目が向くようになった。


歳は近いのに、仕事を楽しんでる人、
穏やかに人と接せられる人、怒るところを見たことがない人、
自由そうに暮らしてる人に興味が湧いてきた。


この頃から、人生が楽しくなり始めたように思う。
まだ、自分にはやれることがあるんだ、という気持ちが
何よりも救いになってたと思う。

考え方は一瞬では変わらないけど、
妬む自分を、少しずつ手放していけるようになった体験でした。





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