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今年のお笑いをピックアップ③

ホント気まぐれでごめんなさいね。
今回のテーマは「進撃の真空ジェシカ」です。

去年投稿したこの記事。投稿直後のいいね数はそこそこって感じでしたが、そこから徐々に数を伸ばし、気づけば筆者の記事内でも2番目にいいね数を稼いだ記事となってました。

M-1も2年連続で決勝進出を果たした事でテレビバラエティ界隈も流石に真空ジェシカを放っておけなくなりました。バラエティ番組1周目の時は”問題児”、”起用しにくい”というレッテルを貼られてしまい、マイナスな印象ばかりが付き纏ってしまいましたが、アンチの数と同じぐらいに”刺さった”数もおり、着々とファン数も増やしていきました。最近では世間の慣れとメディアが面白がり方を見つけ出した事により風向きが変わってきました。

今年に入ってからの真空ジェシカの活躍ぶりをピックアップしていきます。メディアシーンとライブシーンの二手に分けて書いていきます。


メディアシーン



2023年1発目となる元日に早速、真空ジェシカの快進撃は幕を開けます。

毎年恒例の大喜利特番番組『フットンダ』にて真空ジェシカ2人揃って出場し大健闘。特に川北は決勝の舞台で粗品と大激闘を繰り広げ、その様子がお笑いガチ勢界隈では大きな話題となりました。惜しくも1本差で粗品に優勝の座を譲りましたが、結果以上に「川北ってやっぱり大喜利凄いんだな」「ツッコミのガクも強いのかよ」と真空ジェシカのストロングポイントである”大喜利力”が陽の目を浴びる事になったのでした。幸先の良い2023年の始まりです。

粗品と川北。以前から似た発想を持ち、”天才”と称される事も多い2人の芸人。それが公の場で大喜利マッチアップを繰り広げた光景に”新時代”を感じたお笑いファンも多かったことでしょう。優勝した粗品も放送後に自身のYouTubeチャンネルで『フットンダ』での出来事と川北との接点を語り、好敵手の様な目線で賛辞を送ったのが印象的でした。


最近でも『霜降りバラエティX』でまたまた大喜利企画で共演。今後は霜降りと真空でレギュラー番組が出来たら「俺たちの時代」な雰囲気が一気に漂いそう。ママタルトもレギュラーにぶち込もう。20~30代の放送作家の何人かはこの3組の番組構想を温めてそうだな。



次にこれまた1月に千鳥の人気番組『相席食堂』にて真空ジェシカが大活躍。毎年恒例の「ロケー1グランプリ」という直近のM-1グランプリ決勝進出者によるロケのNo.1を争う企画でまさかの真空ジェシカが優勝。千鳥も真空ジェシカの急激な順応ぶりに困惑しながらも大絶賛。ロケでも活躍出来る一面を見せつけました。最近はラヴィットでも先輩のなすなかにしに助けてもらいながらもロケ仕事が板につき始めてきた真空ジェシカ。

まぁ色々とぶち込んでカットされまくった形跡はあるので、器用にこなしたって感じではなさそうですが、少なくとも番組スタッフ側が真空ジェシカの面白がり方を見つけ始めたからこそ編集で良いロケVTRに仕上ったのかなと思いました。自身らの順応ぶりと他者の理解により、いつの間にか世間との距離をグッと縮めたようです。(それでも以後のラヴィットでエスイーエックスボケをかましてヒヤッとさせたりしてるので不安定さは健在)

Amazonプライムに加入していれば見る事が出来るので是非。



そして2月に全2回に渡って放送された特番『マヂキタ大草原』。真空ジェシカ川北とマヂカルラブリー野田クリスタルが番組MC。なんなら司会進行は野田クリではなく、まさかの川北が。

「この組み合わせは最高過ぎるだろ!!!」と歓喜の筆者は当然視聴しましたが、最高でした。ネットミーム黎明期(2ch、おもしろフラッシュ、ニコニコなど)を振り返るこの番組。筆者も世代的にはギリギリ当てはまる部分(特におもしろフラッシュはドンピシャ)でしたので、3割ぐらい懐かしがる事が出来ました。諸に影響を受けた2人のニッチ過ぎる知識とノリが視聴者層を絞る気満々で潔かったです。そうか、テレビバラエティにおける川北の理解者って野田クリスタルだったんだな。相性抜群過ぎて今後共2人で何か番組をやって欲しいと強く思いました。

好評につき、なんと番組公式Twitterから6月末に第2弾放送決定の告知が。
ありがたいね~



4月には真空ジェシカにとって初のテレビでの冠番組『ジェシカ美術部』がスタート。「パンケーキ食べたい」のギャグフレーズでバズった元・芸人の夢屋まさるがテレ朝局員として番組の企画・構成を務めている事でも話題になりました。真空ジェシカと芸術をミックスさせた番組ですが、大半はオムニバス形式のコント。けれどその中に真空ジェシカの奇想天外な発想が絶妙に芸術とマッチしてます。

とはいえ完全にシュール路線に傾倒している番組なので、TVerなどの配信で見る時は自分のコンディションを見計らって視聴しましょう。同じバラエティ番組だからと言って『有吉の壁』を見る時と同じテンションで見ようとすると「なんか違った」となるので注意。

かなり有名な人だけど、藤原麻里菜さんゲストに呼んででほしいなぁ。真空ジェシカが欲しい小道具を発注しようの回。



そして遂にはバカCMでお馴染みの大企業「日清」のCMに抜擢されるようになっちゃった。




ライブシーン


一方のライブシーンでは真空ジェシカの”ノリ”が芸人界隈に猛スピードで波及されていきます。共演者も観客も真空ジェシカ色に染め上げられ、独自のお笑い共和国が建設されていくかの様。

1月に開催された『ダイヤモンドno寄席』では芸人による芸人好きのため盛大な内輪ノリが話題となりました。このノリは現在進行形でライブシーンにおいては一種のムーブメントと化してます。

ウエストランド井口も「ダイヤモンドno寄席ノリウザいから辞めろ!」と苦言を呈すぐらいにライブシーンに一気に波及していきました。このライブの配信チケットは約1万2,900枚売れたようです。配信チケットの値段は約1000円だったので単純な売上高の計算で1290万円。大盛況。

お馴染みの”ちゃんぴおんず”ノリ


同じく1月にはまたまたダイヤモンドと共演で『吉本興業 ダイヤモンド軍 vs 人力舎 真空ジェシカ軍』。今のところ今年見たお笑いライブでは断トツで一番面白かったライブでした。特に真空ジェシカと由縁が深い芸人永田敬介がこのライブでは支配的に面白かった。他にもマイスイートメモリーズ、20世紀、キャプテンバイソン、凛凛パーカーもめちゃクチャ面白かったな。

真空ジェシカ軍の持ち時間30分の内、計16分ネタを披露した永田敬介

ダイヤモンド率いる吉本興業と真空ジェシカ率いる人力舎のネタ対決。それぞれ30分という持ち時間を軍内で配分しネタを披露するライブでした。真空ジェシカ軍は本人達と他に吉住が居たにもかかわらず、なんと売れっ子のその2組が殆どネタを披露せず、大半を永田敬介がネタ披露という暴挙に。なのでライブ後、真空or吉住を楽しみにチケットを購入した観客から一部批判の声もあったり。まぁ首謀者は川北なんですけどね。このライブのおかげで筆者も永田敬介の虜になり、ライブにも足を運んだりしてます。今年はあと2~3回ぐらいは永田敬介出演のライブ観に行くかな。(既に1つ近い内に観に行くライブ予約済)



そしてまたまた1月には『第5回 AUN〜大喜利コンビ王決定戦』が開催。すっかり人気コンテンツと化した関東の大喜利ライブ群のビッグイベント。真空ジェシカは第1~3回を連覇した絶対王者として当然第5回も参戦。決勝はママタルトとの激闘を制して第5回もチャンピオンに返り咲きました。


第5回の決勝のシーンが現在YouTubeで公開されてるので是非。

そしてついこの間『第6回 AUN〜大喜利コンビ王決定戦』が開催されましたが大波乱の結果が・・・!!!
下半期はM-1やキングオブコントなどのショーレースが控えてるので流石にもう今年はないでしょうが、来年も楽しみです。



3月には真空ジェシカの単独ライブ(?)「二人同時漫才」を開催。
「この快進撃の時期に単独ライブをやるなんて、これは絶対に見ておかないといけないヤツだ」といきり立った筆者も絶対に会場で見たかったので人力舎の有料会員になって先行抽選でチケット取得するよう試みたのですが、先行抽選に落選し、その後の通常抽選も落選、プレオーダーも落選・・・結局全落ちで見る事は叶わずでした。真空ジェシカの人気の高騰ぶりを感じました。配信もなかったのでマジで悔し過ぎ。

ちなみに現在前回の続きのようなタイトル「全身漫才」のライブが開催される事が決定してます。(6月下旬公演)。抽選当たってほしいけど、前回より倍率上がってそうだし、あまり期待しないでおこう。。。

追記:今回も落選。




真空ジェシカと愉快な仲間達の台頭


真空ジェシカの強引な内輪ノリの影響で彼らと所縁のある芸人達にもスポットが当たる事が多くなりました。特に川北がよくやる「まーごめ」「なにっ!」などのギャグやフレーズの乱用によって”元ネタ”である芸人達を一旦面白がってみる、というムーブが巻き起こっています。ココでは真空ジェシカ絡みで陽の目浴びた芸人、今後真空ジェシカと共に活躍していきそうな仲間達を書いていきます。


ママタルト

真空ジェシカ関連で一番最初に思い浮かぶコンビ。もはやニコイチ。川北が「まーごめ」のフレーズを乱用したり、バラエティ番組で頻繁に大鶴肥満の幼少期時代のTシャツを着用してるため「ママタルト」「大鶴肥満」という言葉だけが一人歩きをしている状態でした。

ここ最近はママタルト本人達もメディア露出を着々と増やしており、テレビ業界で「ママタルト」「大鶴肥満」というワードが出てもすっかり「誰やねん」とはならなくなりました。元々真空ジェシカとは関係なく「いつか絶対に売れる」とお笑いガチ勢界隈では支持率は高かったのですが、ここへ来てその評判とメディア露出度が比例するようになってきました。

現在『まーごめ180キロ』というドキュメンタリー映画が公開されており、コレが中々好評との事。先日別の映画を観にアップリンク吉祥寺に行ったのですが、グッズ販売コーナーで20代ぐらいの可愛い女の子がまーごめ180㎏のパンフレットを購入していた姿を2,3件目撃しました。



吉住

真空ジェシカと共にこれから先長い間、人力舎を、お笑い界を第一線で引っ張て行くであろう人物。真空ジェシカと同じタイムライン上で活躍出来そうな同事務所の後輩であり、時には彼らの暴走を食い止める役割としても貴重な存在です。

先日東京03が主催するライブ「FROLIC A HOLIC」にも出演し怪演ぶりが話題になりました。バラエティ番組でも鋭い意見を発するポジションがお馴染みになってきており、小規模程度のMCならそつなくこなす姿も目にするようになりました。テレビ・ライブ・役者・脚本・ラジオと八面六臂の活躍。もうすっかり芸能人としての格をいくつものし上がったかの様。

7月には単独ライブも開催されますね。前回の単独ライブ「咲かないリンドウ」は配信視聴しましたが、爆裂に面白かったので今回は会場に足を運びたいなと。(現在抽選待ち)

追記:見事当選!!!

カナメストーン

真空ジェシカが売れる前から仲良くしてくれている数少ない先輩芸人の2人。川北が多用する「なにっ!」のフレーズの元ネタはボケの山口の漫才中の口癖からきています。コンビ結成13年目なのでそろそろM-1のタイムリミットも近いですが、今年こそは準々決勝の壁を突破して、是非一緒に活躍してほしい。

「レイジレイジレイジ」観ました。

今月はライブ「煉瓦」にも足を運ぶ予定なので、そこで生カナメストーンが見れるぜ。「グレイモヤ」は人気過ぎて全然チケット取れないじゃん・・・。



ケビンス

吉本興業なのに”非吉本”感が異様に漂うケビンス。TBSラジオ番組『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』でも一時期しつこいぐらいに「山口コンボイ」のワードが飛び交っており、真空ジェシカきっかけで注目するようになったお笑いファンも多いのではないかと思います。もしくはM-1グランプリでの山口コンボイの異常な身体能力で知った方も多いかなと。

最初の注目のされ方から見るに、”ただの飛び道具枠”かと思ったのですが、「AUN〜大喜利コンビ王決定戦」に第5回・第6回にも出演しており、「実は大喜利もちゃんと強い」というイメージが定着しつつあります。真空ジェシカもそうですが、やっぱり「大喜利が強い」って現代のお笑い界ではかなり大事なステータスなんでしょうね。それに加えてコンビ間のキャラの棲み分けもバランスが良く、さしずめオードリーのような猛獣・猛獣使いのコンビとしてブレイクしそう。M-1もコンビ結成1年目に準々決勝、2年目に準決勝と順調に階段を上がっています。もし決勝進出したら本当にオードリーのような長生きな売れ方をしそうなので、今後リアルに真空ジェシカと共にメディアシーンで活躍していく未来がありそう。

それとケビンスって2人共別タイプでビジュアルの良さを発揮してるも強いよね。芸人界隈ではこのコンビ間のビジュアルバランスって改めて注目されてる要素な気がします。真空ジェシカもオードリーも別に山口コンボイみたいにイケメンってわけじゃないけど、コンビ間のビジュアルバランスによってキャラ立ちの良さが発揮出来てるから支持されてる節もあるよね。金属バットなんかは最たる例だし、最近ならTHE SECONDで大活躍したマシンガンズなんかも”ビジュアル”要素がお笑いファン内で熱を帯びてるし。

ちなみに山口コンボイは以前マツコ・デラックスにテレビ局内ですれ違った時「アンタ、稀代の男前ねぇ」と言われたんだとか。

やっぱり売れるのに、ビジュアルって大事だよね




ちゃんぴおんず、ドンココ

ケビンス以上に真空ジェシカ(というか川北)が面白がってギャグやワードを多用したことによって注目を浴びた2組。

ちゃんぴおんずは今年のおもしろ荘で優勝しましたが、その実績以上に真空ジェシカがノリを多用したことによって、真空ジェシ周辺の芸人界隈で異様な”ちゃんぴおんずノリ”が流行った事で注目を集めるようになりました。その流行りの発端ともなったのが上記でも取り上げた『ダイヤモンドno寄席になります。YouTubeでもMAD素材みたいな扱われ方をしてます。真空ジェシカファンによる所業でしょう。

「戦争の次に”リズムネタ”が大嫌い」とかつて公言していた川北が、まさかのちゃんぴおんずをいち早く気に入るとは・・・天邪鬼な人だ。


ナイジェリアと日本ハーフで日本育ちの兄弟コンビ、ドンココ。キャラの大渋滞を引き起こしてる彼らを川北がいち早く面白がり始めた事でよりお笑いファン界隈に浸透していきました。Twitterでもやたら最近ドンココ絡みのツイートが多い

仮に真空ジェシカ軍団を結成するなら、脇に居て欲しいよね。THE飛び道具なドンココ。



トンツカタン森本

真空ジェシカから”嘘松”との相性で親しまれているトンツカタンの森本。
その口から出まかせな発言で達者な話術が注目を浴び、現在はフワちゃんと深夜の冠番組を持つまでに。他にもランジャタイやラランドと共演する事が多く、同世代の”クセ者”相手にMCをこなしがらツッコミでカバー出来る希少価値の高い人物です。

最近は自身がピンでやっているYouTubeチャンネル「タイマン森本」もすっかり人気コンテンツと化しました。同事務所の先輩おぎやはぎ矢作まで連れてくるなんて社交性高すぎ。

真空ジェシカが活躍すればするほど、それに比例して森本も今後活躍の機会が増える事間違いなし。次世代MC候補として数少ない椅子に座る事が出来るか、注目。


永田敬介

真空ジェシカとは切っても切れない関係性にあるリーサルウェポン。何を隠そう真空ジェシカを人力舎に導いたのは永田敬介だからです。

最近はライブシーンでの勢いが凄まじく、少しずつメディアシーンにも顔を出し始めています。真空ジェシカ以上に不安定なので、彼が輝くには相当な環境整備が必要ですが、ハマった時は他の追随を許さない圧倒的な笑いを生み出す力を持っています。今年真空ジェシカの面白がり方を業界の方々が見つけてくれたように、永田敬介の面白がり方が見つかっていく流れが起きる事を期待しましょう。

ライブはともかく、彼の芸風的にテレビ業界で活躍する姿は正直想像がつかないですが、もし彼が真空ジェシカ同様により大きな舞台で活躍するような事があればどれだけ喜ばしいことか。R-1グランプリも今年でリミットに達してしまったので、現時点だとショーレースで注目を浴びるという王道路線が絶たれてしまっているのが悔やまれますが、真空ジェシカの台頭によって彼にもより大きな成功のチャンスが巡ってくる機会も近いと思ってます。

自身のラジオでも「真空ジェシカはこんな俺にも優しくて良い奴だけど、一瞬でも良いからアイツらより上に行かないと自分を取り戻せない」と語っていた事が印象的でした。その瞬間、是非見届けたい。というか一瞬とは言わず、そのまま活躍し続けてほしい。








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