歩いて歩いて
「雨がやんでる隙間に・・・」
と気分転換に外をプラプラと歩いていたら、再びどしゃぶりになってしまった。
傘を開いて歩き続けた。
ふと頭の中に、性善説か、性悪説か。
というワードが浮かんだ。
性悪説を唱えた荀子は人間の性を欲望の塊、「悪」と捉えたが、だからちゃんと勉強するのが大事だよ、的なことを言っていたわけで時代背景とか考えると一概にどうこう言えないよなあ。
「時代」ってすごい影響力だ。
世界の空気感とでもいうべき雰囲気が、時代を動かしていく。
性善説も性悪説も、いろんな人が色んな風に言っているけれど、結局人間を「人間」たらしめるのは何なのだろう。
生まれ落ちた瞬間は、間違いなく一個の「獣」に過ぎない人間が、何を持って人間になっていくのだろう。
なんて、考えながら歩いていたら、すっかり雨でびしょびしょになって帰ってきた。着替えてレポートの続きをやっていると、隣の部屋のテレビからジプリのもののけ姫の映画の声が聞こえてきた。
猪の神、乙事主(おっことぬし)様が山犬の神のモロの君に
「モロ、わしの一族を見ろ!みんな小さくバカになりつつある。このままではわしらはただの肉として人間に狩られるようになるだろう」というセリフがあって、なつかしい、と思ったのと同時に、
何だか人間に投げかけられているような気がしてしまった。
生きている限り、人として生きる道は細かったり曲がりくねったりしつつも、ずっと続いているのではないだろうか。
雨の音を聞きながら、そんなことを思いつつ。
良い週末を
愛実
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