『おおきく振りかぶって』ひぐちアサ

10年近く前に、友達からすすめられて読んだ漫画。ピッチャーは、気弱なでも野球大好きなヒョロヒョロボールしか投げられないのに、ピッチャーを降りたくない主人公。キャッチャーは、実力ある寡黙な、しかし頑固そうなタイプ。とにかくとにかく、この二人のやり取りが一番たまらない。(BL要素満載)

漫画もあるけど、アニメで友達が持っていたDVDを借りて、少しずつ見た。

気弱でとにかく精神的に弱いともいえる、でも妙に野球大好きで、ピッチャーというポジションにこだわる、主人公。それを見て、とにかく練習して何とか一人前のピッチャーにしてやるから俺の言うことを聞け、という俺様な、すごく俺様な。わんこみたいについていく主人公が、でもひたむきに練習して、ひたすらひたすら努力する。
この話自体は高校野球なんだけど、中学時代のメンバーとの確執もあり、それを新しいチームで支えあって乗り越える。
さらに野球大好きな、バイトして野球に捧げるつもりのおねーちゃんな監督もすごい。握力とか。キャラも濃い。

当たり前の話だけれど、誰しも、始めたときは初心者で、みんながみんな最初からすべてうまくできるとは限らない。できるようになるまでのスピードやペース、もともとの運動神経もかかわってくる。正直なところ、がむしゃらにやることも能力の一つだし、もとから運動神経ないからこそできないことにぶつかったときの打開策を考えたり工夫したり頭を使ったりすることも能力の一つ。運動神経ある人だけのものじゃないと思うんだよね、スポーツ。正直なところ、運動神経があるからこそ、あまり工夫しないでそのスポーツを続けて、というタイプのほうが精神的に弱い。壁に当たりなれてないというか。もちろん人それぞれで、対処法も人それぞれだからこそ見ていて面白いんだけど。だからこういうスポーツのアニメ好き。
さらにいえば、個人競技じゃないからこその、面白さ。チームすべてのメンツが同じようにうまいとも限らないし、同じ温度でそのスポーツと向き合っているとも限らない。同じ運動神経でもない。一長一短。下手の横好きとはよくいったもので、できるかできないかじゃなくて、継続は力なり。とにかく続けていくこと。もちろん工夫もせずに努力もせずに続けていくって話でもない。まぁ、壁に当たってできないことを見せつけられたうえで、常に同じひとつのハードルを越えられず、それでも続けるっていうところがすでに努力なしには続けられないよね。すごくつらいと思う、できないことを目の当たりにして、同じミスを何度も繰り返して。個人練習じゃない限り、基本的にはひとりで練習できるわけじゃないし、自分が練習中ミスすることで、ほかの人の練習を妨げていることになる。でも、まぁ、その頑張ってる姿を目にしておくのも、チームメイトとしていいのかなって思う。無駄にはならないのかなって。それだけ努力してできるようになっていくのを見るのもね。時間には限りがあるし、そればっかりというわけにもいかないけどね。

と、だんだん話がずれてきた。

野球のルールも正直私はよくわかってない。今も。この漫画を読んでいた時はもっと知らなかった。新しいものをみて知って、だんだんわかってきて、というのも楽しいし、チームスポーツを違う視点からみられるいいきっかけというのもある。スポーツが変わってもこういう問題あるんだな、こういう見方もあるんだな、いろいろな発見。

今はいろんなスポーツを当たり前にやってきたそれぞれの人が、限られた環境でトレーニングという形になっているだろうし、自分がやらないスポーツのアニメを見て、マンガを読んで、というのもありかな、と思う。



ちなみに、この主人公のピッチャーのひょろひょろボールを見抜いて、こうしてこうしてと改革して見事な特技にしたのは、この主人公の相棒ともいえるキャッチャーの俺様。そこまできちんとピッチャーのボールを見ていたからこそできること。監督ももちろん。それをきちんと支え続ける周りのメンバー。


おすすめです。

腐女子的にももちろん!

CPのこというとわれるんで、あえてどっち派は言わないでおきます。










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