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八戸市主催:広報紙のつくり方講座で講師を務めました

(だいぶ時間が経ってしまいましたが)
8/7(土)、八戸市主催、地域コミュニティ人材育成アカデミーにて
「広報紙のつくり方 入門講座」の
講師を務めさせていただきました。

今回のお話をいただいた際、
「え? 紙媒体の講師!?」
と驚きました。

私、現在はWeb屋ですから^^;

私が地元ラジオに出演させていただいた際に話した
PTAの広報委員の経験談や
市の広報研修がつまらなくて自分たちで勉強会を開催した記事などから
私をアサインしてくださったとのことでした。

今でこそWeb屋やってますが、この業界のスタートは紙媒体。
書籍や広報紙などさまざまな紙媒体に携わっていました。
実は、Webより紙媒体歴の方が長いのです。

初めての紙媒体のセミナーとなりましたが
紙は私の原点であり、広報という意味ではWebも紙も関係ありません。
喜んで挑戦させていただきました。


広報紙の存在意義を考える

そもそも、広報紙ってなんで発行してるんでしょうね?
という問題提起をしてみました。

町内会広報紙の役割は?
PTA広報紙の役割は?

広報紙の役割はざっくり大きくわけて3つ。

・団体の存在や活動内容を知ってもらう
・団体の存在や活動を理解してもらう
・活動に参加してもらう

じゃあ、その役割を担うにふさわしい記事を作ってますか?
ということなんですよね。

広報紙って、作る側が伝えたいことを記事にするケースが多いのですが、それだけだとなかなか読まれません。

広報紙って、読まれないと意味ないですよね。
読まれないと知ってもらえない、理解してもらえない、ましてや活動への参加なんか見込めないわけです。


* * * * *


某大手グループ企業の社内広報紙のプロジェクトに携わったことがあります。

経営側が伝えたいこと、スタッフが知りたいこと、スタッフに役立つ情報などを織り交ぜながら特集企画を考えていきました。

全国に拠点があったので、社内報を担当する広報部さんと一緒に全国をまわり、様々な職種の方からお話をお伺いしていきました。

が、社内報刊行当初は「この忙しい時に社内報なんかに時間を割かれてマジ迷惑」というような態度をされたことがありました。
むしろ
「よく来てくれたね」
と言ってくださる事業所さんは少なかったように思います。

そりゃそうですよね。
その私たち取材クルーは企業の費用で全国を回っていたのですから。
スタッフさんからすれば、そんなのに使う金があったら俺たちの給料もっと上げてくれ、という気持ちだったと思うんです。

でも広報部の方々は、

・社内報の存在を知ってもらう
・会社が伝えたいことを理解してもらう
・企業活動に参加してもらう

これを目標に社内報を発行し続けました。
悩んだら、ここに立ち返る。

そのうち、
「社内報、毎月楽しみにしてますよ」
「うちの事業所にも取材来てね」
などと言われるようになり、
アンケート企画では返答率も高くなっていきました。

このように、
社内報が持つ役割を認識し目的をもって取り組んだことで、
成果を出していったのです。


* * * * *


町内会やPTAの広報紙も考え方は同じなんですよね。

広報紙を発行することは目的ではありません。
広報紙は目的を果たす、または目標に近づくための、手段のひとつです。

手段の目的化。
これが起こりがちなんです。

「広報紙コンクールで入賞するぞ!」

そんな目的でもいいかもしれません。
それがモチベーションにつながるなら。
でも、コンクール入賞が目的で作られた広報紙って、読み手はどう感じますかね?

町内会だったら地域住民が、
PTAだったら保護者や地域の方が、
その広報紙を読んで、

おもしろい、楽しい、ワクワクする、へーって感心する
そんなことがあったのねと認識する、

それが必要だと思うんです。

読み手がワクワクを感じてやっと、
コンクールの結果もついてくるのではないでしょうか。
(コンクールの審査基準がどうのというのは一旦おいといて)

ワクワクしてもらうためには、そのための企画は必要です。
さらに企画が良くてもレイアウトが見づらいと読み進めてもらえないので、読み進められるレイアウトを意識することも大事。
逆もしかりです。

企画とレイアウト、両方のワクワクが揃わないと、読んでもらえません。

なんで広報紙を発行しているのか、もう一度確かめてみませんか?

目的や手段の確認の仕方を事例とともに紹介しながら、冒頭ではそんな問いかけをさせていただきました。


* * * * *


その後は見やすいレイアウトの作り方や写真の撮り方など
実際に使えるテクニックをお伝えさせていただきました。

受講された皆さんはここだけ期待されてた方も多いと思うんですけどね。
もちろんとても大事です。
いい企画でも見づらかったら読んでもらえない。

でも、広報の目的とか企画の目的をちゃんと認識していただきたい。
まずはそこからだ!

ということを伝えたかったんですよね。
伝わったかな。。
伝わっているといいな。。


セミナーの最後では、参加された方々の広報誌の講評をさせていただきました。
即興です。
どんなのが出てくるかドキドキしながら、その場で渡された広報誌の良い点や改善点をお伝えしました。

ここが一番盛り上がり、イベント終了後も列ができて講評が続きました。
ここに余白をもう少し加えてみませんかとか
タイトルをこう変えてみたらいかがでしょうとか。

講評だけでイベント一本作りたいなぁ(笑)


先日、母が町内の花壇を整備していたら、町内の方から
「ワラビさんって加奈子さんという娘さんいらっしゃる?」
と聞かれたそうです。

その方はこの講座を受講されていたそうで、
「うちの広報誌を見てもらいたかったんだけどねー
 時間オーバーで見てもらえなかったんだよねー」
と残念がられていたとのこと。

「あなた、そんな仕事もしてたのね」
と母は驚いたそうです(笑)


ども。紙媒体の講座もできるWeb屋です。

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