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真似と影響と癖と

それは~~じゃ。と語尾にじゃをつけたり嘆くようにツッコミを入れている人を最近よく見る。そのたびに「ああ、千鳥さんってすげえな。影響力あるな。」と思っていた。

速いものに関しては「それはもうチーターじゃ。」とツッコミ、きれいなものに関しては「それはもう夜景なんよ。」とツッコミ、大きいものには「大~」(読み方はおお~)をつける。「あの岡山弁がここまで流行るなんて思わないじゃない。」と思っていた。


最近オードリーを日向坂46経由で好きになった友達が多くなった。僕はバリバリのリトルトゥース歴5年であり、(オードリーのラジオを聞いている人のこと。別に長いからすごいというわけでもない。)もともと坂道グループが大好きなのもあって、本格的に僕もはまっていったといえよう。

そんな最近リトルトゥースになった友達にとても考えさせられることを言われた。

「お前の話ってさ、若林を”真似”してるよな。」




僕は小学生のころからお父さんを笑わせることがとても好きだった。今日学校であったこと、遊んだことを話して笑わせるのが小さな時の夜の楽しみだった。

中学生までそれは続いたが、なかなかお父さんは笑わなくなった。なぜだろうと考えていた時に、お父さんが笑っているテレビを見て衝撃を受けた。

ついていた番組は「人志松本のすべらない話」。話していたのは千原ジュニアさん。とんでもない人だと思った。僕はレコーダーの録画ボタンを押した。

そこから千原ジュニアさんの話を書き起こし、笑いが起こっている部分を赤丸で囲ってみると、中盤にも適度に笑いが起こるところが用意されていて、最後の大オチには今までのことをすべて笑いにもっていって…とそこにはテクニックと構成力があふれていた。

そこから僕はお父さんに話す前に話の構成を考えたり、伏線を作ってみたり、オチを先に言うなんてもってのほかだという意識で話をするようになった。

お父さんはすごく褒めてくれるようになった。仲のいい友達にも話すようになった。

そこから大学生が終わりそうな現在まで、例えば遊びに行く前日や飲みに行く前など、事前に話を構成したり、練習したりするようになった。

そんなことが当たり前だった僕が高校時代と大学2,3年生の時にぶつかった壁についてはまた別のところで書きたいと思う。


つまり、「たりないふたり」というバラエティ番組を見て若林さんにはまった大学生の僕にとって、一番話を聞いている芸人さんの中で構成力があって面白い話をするのは若林さんだった。だから僕は何度も聞きなおし、勉強していった。


話は戻るが、僕は若林さんの真似をしているつもりはさらさらなかった。ただ、確実に影響を受けているとは思う。このnoteも少なからず影響を受けて始めたものだと思う。

さっきの千鳥のノブさん(これってさんを付けると調子乗ってんなとか思われるのかな?)のツッコミの話も、影響力あるなと思ってはいたが、真似してるなとは思えない。

なかなかスプーンが出てこない店を「いや遅さがカタツムリじゃ」ではなく、「奥にユリゲラーでもおるんか」と言えるのはやっぱりすごい。とんでもないのよ。それは。だから普通の人がするツッコミは~じゃの部分が、千鳥さんから影響を受けているということになる。決してツッコミを真似しているとは言えないと思う。

僕も話の構成の仕方を若林さんや千原ジュニアさんから勉強しているけれど決して真似はしていないなと思っている。内容は僕のものだ。僕の身の回りで起こったことだから。何なら、若林と似てんなとあなたが思ったずっと前から勉強して考えながらしゃべってるのよ。だから言うなら話の構成の仕方が影響を受けていると思う。そこまで言われないと丸パクリみたいになってしまう。


真似しているということと影響を受けているということ。この違いに傷ついてしまった僕はその友達に何も話せなくなった。(多分僕の心が狭いだけ)

誰かに影響を受けているということは、その人のフォーマットや考え方が似ていくことだと思う。その経緯を無視して、全く同じように模倣すること、つまり中身に「個性」がなくなったときに真似をしているということになると思う。

つまり若林さんの話の構成やオチへの持っていき方が似ているが内容は僕の「個性」だし、~じゃをつけるフォーマットを使うがどのワードを使うかはその人の「個性」だと思う。(この場合の個性はいいもの悪いものがあるけど)

なのでこれからは話の構成などの外側ではなく、内側の「個性」の部分を磨いていくことにしようと思う。そうやって自分のものにしていこう。







いや、でももしかしたらあの時の発言って話の持っていき方とか逆にほめてくれてるのか?

ていうかそもそもけなすつもりはなかったんじゃないのか?

聞いてみないとわかんないな。よしあいつに聞いてみよう。


「ねえ、この前さ、『お前の話ってさ、若林を”真似”してるよな。』って俺に言ったじゃん?」

「あー言ったね」

「なんでそう思ったの?」

「いや、話してる途中にさ、~なのよ。とか~じゃない?って出てくるじゃん?結構前から、オカマかよって思ってたけど、それ若林がラジオで話すときよく言うやつだからさ。最近聞いてわかったんだよ。若林の真似なんだね。」




「いや、影響受けちゃってるのよ~」


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