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【ぶんぶくちゃいな】中国式「義援金」システム

(メルマガ「§ 中 国 万 華 鏡 § 之 ぶんぶくちゃいな」では「「熊本地震義援金」に思う」として配信しました。)

熊本地震に対して、台湾政府が6400万円相当の支援を決めたことが話題になっている。台湾の人たちが日本に向ける視線と好意の「熱さ」は言わずもがなで、否定しようがない。実際に行ってみるとわかるが、日本人というだけであんなに熱狂的に迎え入れてくれる場所は世界でも他にない。

その一方で出てくるのが、「なのに、あの中国は…」という言い方。2012年秋に中国で起こった反日デモに対する嫌悪感をいまだに引きずり、二者択一の評価に陥る。

実際には主に政府が裏で糸を引く官製デモだったし、日本のメディアもこぞってそう伝え、また多くの日本人たちも一旦はそう認知していた(少なくとも口では)のに、それでも中国の「民間」に向けてその後遺症をぶつけてしまう。

これは隣国の視点として不幸なことだと思うのだが、多くの日本人はいまだに「中国」と聞くと平静でいられなくなり、そして中途半端に時間が経ってしまったせいで、自分が論じているのが「官」なのか「民」なのかわからなくなってしまっているようだ。

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