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【ぶんぶくちゃいな】検索エンジンビジネスの「邪悪」

昨年秋、わたしは夕方のランニング中に道の段差に足を取られて転倒し、足の指を骨折した。香港、北京での30年近い生活でもケガどころか大きな病気にかかったこともなかったわたしは、東京で暮らすようになってからもあまり病院について関心を払っておらず、近所のどこに相応しい病院があるのか、まったく見当もつかなかった。

その時に役に立ったのがGoogleだった。Googleマップの検索欄に住所とともに「骨折、捻挫」と打ち込んでクリックしたら、自宅から約500メートルのところに評判の良いクリニックがあるのを発見。それから約3ヶ月間、松葉杖付き「四足歩行」から二足歩行に戻るまでお世話になったが、その間噂にたがわず、患者さんに信頼の厚い病院であることを再確認した。わたしはラッキーだったのかもしれないが、まだそれほど知り尽くしていない土地でもこんなに手軽に情報を得られる時代になったことに感動した。

だが、わたしと同じように病院をネットで探した魏則西(ウェイ・ゼーシー)さんの検索結果は彼と家族に悪夢となった。

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