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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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2018年2月の記事一覧

【読んでみました中国本】選択できない夢を見ながら生きる人たちの希望、人生、そしてお金:山田泰司「3億人の中国農民工 食いつめものブルース」

出稼ぎ労働者、というと、いつも「小伍」(伍さん)を思い出す。わたしの13年あまりの北京での生活で、最も頼りにし、また最も身近にいてくれた出稼ぎ労働者だった。

当時わたしが暮らしていた家はとても快適だったが、一人暮らしにしてはちょっと大きすぎた。もともと家事の中でもっとも苦手なのが掃除だったので困っていたら、友人に紹介されて彼女が週1回掃除に来てくれることになった。

当時の彼女は30代そこそこだ

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