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2021年1-2月 香港15days集中リポート

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2021年1月26日から約15日間の香港滞在を記録していきます。街の様子や人々の表情、2019年の香港デモ、そして2020年の新型コロナを経て香港がどんなふうに変わってきたのか、…
現在、香港入りするには3週間の強制ホテル隔離が必要です。2019年のデモでは多くの取材者が駆けつけ…
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#香港デモ

210207【香港15days】記録する、知る、そして考える。「今回は絶望していない」

210207【香港15days】記録する、知る、そして考える。「今回は絶望していない」

今回は雨傘運動が失敗に終わったときほどの絶望感はない。

駆け出しジャーナリストのPが言った。

雨傘が終わったときは本当にショックで、もうなにも考えられないくらい絶望した。でも、今回は違う。これからどうするか、希望について考える余裕がある。そして今絶望している子たちに声をかけるの。彼らはかつてのわたし。でも大丈夫よ、先を見て歩くのよって。

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210202【香港15days】民主派の派閥間の思考が始まっている――歩み寄りはまだだけど

210202【香港15days】民主派の派閥間の思考が始まっている――歩み寄りはまだだけど

本日は短いけれど、香港島を東西に走るトラムから撮った映像をどうぞ。

「香港にはさまざまなバックグラウンドの人たちが市民として暮らしている」というお話は、1月31日のリポートでも触れました。

今日はまず、北京時代に知り合った元ジャーナリストの友人に会いました。その元ジャーナリストは学生時代から含めて10年北京で暮らし、後半の6年間をジャーナリストとして過ごし、その後1年ほど故郷に帰って過ごしてか

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210131【香港15days】香港の変化。それは外からだけじゃない、中からも…香港人の嘆き

210131【香港15days】香港の変化。それは外からだけじゃない、中からも…香港人の嘆き

先日の「英国公民海外バスポート」(BNOパスポート)の話とかぶりますが、実は「香港人」といってもいろんなグラデーションがあるんですよね。

まずは、香港生まれ香港育ち、教育もすべて香港で受けた人たち。これは想像しやすいと思います。

次に、香港生まれ香港育ち、でも教育は海外(主には英語圏)で受けた人たち。三番目は、まだまだ少ないけれどたぶん今後少しずつ増えると思われるのが、香港生まれ、香港育ち、高

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210129【香港15days】「遺憾を背負っては生きられない」プロフェッショナルたちの意地を見た

210129【香港15days】「遺憾を背負っては生きられない」プロフェッショナルたちの意地を見た

日常のニュースチェックをしつつ、モンコックへ向かいましょう。まずはトンネル越えバスの旅をお楽しみください。

モンコックは香港の下町です。市民の澄ました顔がセントラルの金融中心街の表情だとすると、ちょっとお出かけ気分がショッピングの街コーズウェイベイ、普通に出かける街がモンコック、という感じですね。

2014年の雨傘運動では、中国中央政府が決定した行政長官と立法会議員選出のための普通選挙実施(香

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210128【香港15days】穏やかで明るいキャンパスの「陰」、そして若い芽@香港中文大学

210128【香港15days】穏やかで明るいキャンパスの「陰」、そして若い芽@香港中文大学

香港は本日の最高気温24℃。テレビでは「週末は寒くなる」と言っていますがそれでも最高気温は17℃。ただ、24℃でもなんとなく肌寒いのも事実。なのでみんなジャケットやパーカーを羽織ってますが、さすがにこれはびっくりしたわ。この人、正面から見るとマフラーもしてました。暑くないのか…?

そんな中を遠出して香港中文大学へ。もともと「中の人」とランチのお約束をしていたのですが、ちょっとしたきっかけで芋づる

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210127【香港15days】国家安全公署と「こんにちは」してきました。

210127【香港15days】国家安全公署と「こんにちは」してきました。

21日間すごした「検疫」ホテルを出て別のホテルに移って2日目。最大の違いはやっぱり「自由に歩き回れること」ですね。

あと、検疫ホテルは食事込みなので部屋で待っていれば食事が届けられる。その便利さを痛感するのが朝食です。朝起きて顔を洗ってヨガをしたり、ネットしたりしているうちにドアベルを鳴る。最初の頃はいつもこの音に反応して声をあげていたのですが、次第にそれが「食事だよ」という合図だと気づいてから

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