まちこ

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食べることとライブが大好きなアラサーです。 自分だけでなく夫もうつ病になってしまった体験記を綴っていきます。 Xでは日々のことをつぶやき、Instagramではダイエットに奮闘しています。 #うつ病2人

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  • うつ病2人

    うつ病2人の連載をまとめていきます。

最近の記事

夫の様子がおかしい【うつ病2人#8】

まだまだ寒いけれど、冬がそろそろ終わろうという頃。 圭介に最初に現れた予兆は、朝起きられないということだった。 元々寝起きが悪い圭介。しかし、このときの起きられなさは尋常ではなかった。 朝起きられないがために仕事に遅刻していくことが増えた。ベッドに張り付いてしまったみたいに体が持ち上がらず、つらそうだった。 そんな様子を見て、私には思い当たることがあった。 私のうつ病なりたてのときも、こんな様子だったな。 「最近、圭介が起きられないのが気になるんだけれど。」 ある日、私

    • とりあえず前日譚①(私のうつ病体験)を書き終えました。 引き続きお読みいただけると幸いです。

      • 仕事を始めてみました【うつ病2人#7】

        どん底の冬が明けるころ。 私はハローワークに通っていた。 圭介しか知り合いがいない生活から抜け出そう。 そう決めて、週1~2のアルバイトではなく、毎日通うような仕事がしたいと考えたのだ。 仕事を始めるにあたってバレンタインのチョコ販売の単発バイトも行い、人と関わること、毎日勤務することのリハビリもしていた。自分の名前を呼ばれるだけで嬉しい、という体験をしたのはこの時が初めてだった。 自分の適性を考えて、目星をつけたのは2つ。県庁や市役所の会計年度任用職員か、資格を生かして

        • どん底の日々【うつ病2人#6】

          冬が近づくと身構えるようになったのは、この年のせいだ。 日々やることを淡々とこなし、地道に生活していた私。 この町で知り合いが圭介だけだということが、徐々に耐えられなくなってきた。 楽しい新婚旅行が終わった次の週くらいからだっただろうか。 日が短くなり、季節が冬へ向かっていくのと比例して、私の気持ちはどんどん落ち込んでいった。いや、正確には体も心もどん底になっていった。 朝起きられない。 家事ができない。 アルバイトに行けない。 とにかく体が重く、気力がなくて一日中寝

        夫の様子がおかしい【うつ病2人#8】

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          8本

        記事

          はじめての土地、はじめての暮らし【うつ病2人#5】

          2022年4月9日。 新居で私と圭介の新しい生活が始まった。 突然だが、公務員の異動というのは忙しい。 私も異動の経験はないが公務員の端くれだったのでよくわかる。 次の赴任先が正式に発表されるのは3月の半ば(ひどいと3月20日を過ぎてからだったりする)。 転居が必要な場合はそこから家を探し、引っ越しの準備をして実行し、4月1日には涼しい顔をして新しい赴任先へ出勤するのだ。 圭介は最初の転勤で、ほぼ確実に転居必須だとは聞いていたから覚悟していたつもりだったが、まあなんと慌た

          はじめての土地、はじめての暮らし【うつ病2人#5】

          夫になる人の両親に挨拶に行った日【うつ病2人#4】

          コロナ禍にあっても、私と圭介の遠距離恋愛の関係は変わらなかった。 毎日連絡を取り合い、状況が変わってからは時々会うこともできた。デートは外出がはばかられたため、ほとんど家の中だったけれど。 そうして、私の25歳の誕生日に、圭介からプロポーズされた。 私は常々、「婚約指輪と結婚指輪、二つもしないから、婚約の時は腕時計がいい!」と言っていた。 「結婚してください。」 そう言ってはにかむ圭介の手には、ピンクゴールドの腕時計があった。 嬉しくて嬉しくて、私は喜んで結婚を承諾した。

          夫になる人の両親に挨拶に行った日【うつ病2人#4】

          早いところ夫と共にうつ病と闘っている話をしたいのですが、前日譚を書かないことには伝わるものも伝わらないと思うので、もう少し辛抱して書かせてもらいます。

          早いところ夫と共にうつ病と闘っている話をしたいのですが、前日譚を書かないことには伝わるものも伝わらないと思うので、もう少し辛抱して書かせてもらいます。

          遠距離とコロナ【うつ病2人#3】

          大学を卒業し、私は大学のあった県の教員に、圭介はその隣の県で公務員になった。 遠距離恋愛だったけれど隣同士の県だったから、週末にはほぼ毎回会っていた。 圭介は実家住まいだったから、会うのは私が一人暮らしをするアパートが多かった。 他愛もない話をし、時々ご飯を食べに外出したり、少し遠出をしたり。 私の心の調子は悪い日もあったが、圭介と過ごす時は飾らず、元気でいられた。 これから先も、こんな風に時間を紡ぎながら過ごしていくのだと思っていた。 2020年2月29日。 学校が、

          遠距離とコロナ【うつ病2人#3】

          夫との出会い【うつ病2人#2】

          今の夫、圭介と出会ったのは、まだ私が元気だった、大学生の頃だった。 私たちは同じサークルに所属している同期だった。 私は人生でモテたことがなく、もちろん彼氏がいたこともなかった。 恋愛感情ってなんだろう、なんで周りの友達は付き合ったり別れたりをそんな簡単にできるんだろう、そして私にはなぜそれがないんだろう、とモヤモヤしながら、いつしか21歳になっていた。 そんな3年生の夏休みのある日、突然圭介からご飯に誘われた。それまでほとんど接点はなかったけれど、噂好きのサークル内で圭

          夫との出会い【うつ病2人#2】

          私がうつ病を発症した過程 【うつ病2人#1】

          5年前の7月。 朝、仕事に行くために化粧をしようと鏡の前に座った瞬間、わんわん泣き始めてしまった。 自分でも自分が理解できない。 困りながらも母に電話をしたら、今日は仕事を休んで心療内科を探して行くように指示された。 新患は取っていないという病院に断られて心が折れそうになりながらもなんとか診てくれる所を見つけ、診察を受けた。 うつ病一歩手前、情緒不安定と診断された。 おそらく原因は仕事のストレス。 慣れない土地、長距離通勤、初めての仕事。新人なのに1人で回さなければなら

          私がうつ病を発症した過程 【うつ病2人#1】