見出し画像

義父の快気祝い

先日義父がインフルエンザに罹りまして、3,4日寝て過ごしたそうです。
その間、嫁さんが風呂掃除に始まり、食事の世話、洗濯ものなどいろいろ面倒見たよと語っていました。

一番困ったのがテレビが寝室にないこと。

昨年義兄が足を複雑骨折して入院して、戻ってきてからもしばらくベッドで寝た切りだったので、BS受信できる義父の寝室にあった20インチを持って行ったそうです。
それで今回ほんの数日でしたが義父も寝たきりになって、テレビのありがたさを再認識したそうです。
そこで義実家の営繕担当の私に「寝室にBSを見られるテレビを付けて」と連絡がありました。

快気祝い

ただテレビを持って行って取り付けるだけじゃおもしろくないので、おまけに快気祝いを付けようということになりました。
まぁ、義父が喜ぶものと言えば四角い腕時計なんですけどね。

おさらい

ここでおさらいです。
何のおさらいかって?そりゃー義父の求める時計とはどのようなものかのおさらいです。
押さえなければいけないポイントがいくつかあります。

・SEIKO製であること
・フェイスが四角いこと
・カレンダー、クロノグラフなど他の機能が付いていないこと
・派手な装飾がないこと
・自動巻きではなくクオーツであること
・厚みは薄いこと

ここまで書くとかなりのこだわりがあるように感じますね。
以前はSEIKOのDOLCE一本やりでしたが、ドルチェでもフェイスが丸いものもあるので試しにプレゼントしてみたところほぼ興味なしでした。
逆にDOLCEではないもので、ピン角の四角い時計に社外布ベルトを施したものは物凄く気に入っています。
バリエーションがあった方がいいかと思い、よくよく聞いてみると毎週行っているマッサージの先生に「いい時計していますね!」って褒められるのがとてもうれしいようで、その話を何度となく私に教えてくれます。

今回のプレゼント


今回のプレゼントはこちら!ヤフオクでポチりました。
1970年代後半から世に出たシャリオシリーズです。
前述の条件に適うものを選びました。

裏ブタを確認するとムーブメントは7830シリーズですね。

お掃除

それではここからいつもの通りお掃除をしていきます。
人の手に渡ってから50年近くたっているので、汚れ、小傷はどうしてもあります。ここで一旦きれいになってから、新しいオーナーの下で使ってもらえればと思います。


1、分解

分解できるところはすべてばらします。

2、洗浄


皮脂や有機系の汚れが大半なので、みんな大好きダイソーのOXIWASHを使います。ラムネの瓶にティースプーン1杯入れて、お湯を注ぎます。

まぁまぁな危険画像ですねww
この時気を付けなければいけないのは、時計本体は絶対に漬けこまないこと。仮に防水だったとしてもあまりお勧めしません。お湯ですからね。
ときどき振って、ベルトを動かすようにします。そうするとベルトの間に薬液が浸透して汚れが落ちやすくなります。
ある程度冷えたら、中の薬液を捨てます。不用意に中身を流しても、ビー玉の引っ掛かりがあるので中身が出てきません。ここでラムネの瓶ということが役に立ちます。
再度お湯を入れてすすいで、まだ汚れが出るようでしたら汚れが出なくなるまで繰り返し洗浄します。

3、研磨

ベルト、時計本体の状態をよく見てから研磨します。
今回ベルトは#1500、#2000の耐水ペーパー、時計本体は金属研磨剤の決定版であるピカールを使いました。
ベルトには小傷が目立ちますので、一定方向にペーパーを掛けてキズを取ります。この場合ベルトの長手方向に研磨するのがベターですね。
本体はピカールを綿棒に少量付けて、鏡面加工されている外装部を磨きます。裏ブタを開けて本体との隙間の汚れを取ることも忘れずに。

4、仕上げ

ガラスの周囲にも汚れがありますので、竹串などの先端をさらに尖らせて細い隙間をさらっていきます。
リュウズも引っ張り出して、本体との間にピンと張った木綿糸など入れてキレイにしましょう。

ここから先は腕に覚えアリの人のみです。
ここでリュウズの周りが悪かったら、裏ブタを開けてオシドリを専用工具で押してリュウズを取ります。リュウズの裏、巻き芯が入っていた穴をきれいにします。

左:純正ベルト  右:バンビ製ベルト

仕上げが完了したら元通り組み立てます。
きれいに掃除すると布ベルト以上のしなやかさが出ました。
これなら義父も喜んでくれるかな?

今日はおしまい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?