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Reスタートします

私には【視える】友達がいます。
歳を重ねるにつれ、だんだん視えることは減ってきたそうですが。

私より少しお姉さんの彼女。
でも年齢なんて関係なく、いつも可愛く前向き。
フットワークが軽くて楽しいことが大好き。
いつも面白そうなことを見つけてきては、私を誘い出してくれます。
かれこれ30年近いお付き合い。
そんな彼女のことが私は大好きです。

10年前、私の父が亡くなった日のことです。
実家で告別式にまつわる用事を済ませ帰宅したところ、彼女とバッタリでくわしました。
全て終わるまでは知らせずにいようと思っていたので、その日も何事もなく挨拶を交わしました。
ですが「お父さんはどう?」と尋ねられてしまいます。さすがに嘘をつくわけにもいかず、日付が変わって少しした頃に亡くなったと打ち明けて別れました。

その年の暮れ。
何人かで忘年会と称した食事会に出かけた時、
「実はあの時、隣にお父さんがいたんだよ。」と彼女が教えてくれました。
「お父さんは入院しているはずだから、あれ?と思った。」と。
だからすぐにお父さんのこと尋ねたんだよと。
驚きと共に、温かく優しい気持ちが込み上げてきて泣いてしまいました。
おばあちゃんらしき人も一緒だったそうです。
近しい人が迎えに来るというのは本当なんですね。

その後も、一周忌の日に我が家の玄関先までやってきた亡き父の愛車が停車するのも彼女は見ています。

父にはおそらく色々と心配をかけたまま別れてしまったと思うので、気にしてくれているのかな?なんて有難いやら申し訳ないやら。

この10年、

もし目の前に父が現れたとして、顔向けできないようなことはすまい。せめて恥ずかしくない自分でいよう、とずっと思っていました。
なんとなく自分のテーマでした。

この度、人生の大転換を迎える決断をいたしました。10年間ご心配をおかけしましたと、父に言いたいです。

いつか私があちらへ行く時には、
できれば名付け親の父に迎えに来てもらえると嬉しいかなぁ、と。

この世にいる人も、いない人も。
いろんなあなたの応援と支えのおかげで、私は今日も元気です。すべての出逢いに感謝します。

残りの人生、バリバリいくでっ。


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