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一時停止が簡単になって

「時を戻そう」ならぬ「時を止めよう」。

動画における一時停止の機能はビデオやDVD、ずーっと前からありました。中学生ぐらいの頃、録画したドラマのセクシーシーン一時停止してたりしたな。ただ、スマホで手軽に動画が見られるようになって、リモコンすら必要なく動画を止められるようになった。

一時停止と「スクリーンショット」もあいまって、ネット上には数多くの「切り抜き」が生まれました。ドラマのワンシーンとか、アニメの印象的なシーンをスクショして、Twitterにあげて拡散されたりしていますね。

Youtubeの動画切り抜き文化はすごいもんで、切り抜かれる本人公認で切り抜き動画を上げて収益を得ている人も。ひろゆきの切り抜きなんかは溢れまくっています。

さらには切り抜きの切り抜きまで。ジャンルを細かく分けて配信している。切り抜きは忙しい人たちにとってめっちゃ有用です。

アニメのシーンなんかも、一時停止したり巻き戻しが簡単にできることで、細かなグラフィックや演出が評価されたりもしますね。「ぼっちざろっく」のライブシーンとか、バンドマンが見たら細かな点に気づけておもしろいみたいです。バンドマンじゃないのでわからないし、細かな点がわからなくても感動しちゃいますが()。


でも思うのは、人間って時系列で生きているわけなので、「時を止める」って「めっちゃずるい」ことなんじゃないかと思います(笑)。

公共の場での発言1つをとっても、話の前フリもオチも無視された状態で一部分を切り出して拡散することで、当人の本来の発言とはまったく違う言葉が拡散されることが多々あります。

まあ、メディアも取材して全ての内容を掲載するわけにはいかないので、言ってしまえば切り抜きなんですけどね。例えば新聞なら「新聞社の記者が取材して書いて、何人もの目を通して記事化されている」から、切り抜きであっても比較的信用できます。たまに取材対象から怒られることもあるみたいですが。

でも、どこの誰だかわからない個人が印象操作するためにスクショしたものを拡散して、多くの人たちがそれを信じる。もうこれは当たり前になっていますけど、めちゃくちゃ恐ろしい。

断片的な情報だらけの世の中で、一体何を信じるか。


言ってしまえば「メディアリテラシー」なわけです。

「なんかこのツイート、それっぽいこと言ってるけど怪しいな!」
「動画切り抜いてるけど、ほんとかコレ!?」

って思えるかどうか。

目の前にある切り抜かれた情報が、一体どれだけ信じられるか。どう受け取ればいいか。情報の前提とか、情報発信者の素性とか。多くの要素をまるっと見て判断できるかどうかが肝心だな〜と思います。

一次情報に当たるのは相当しんどい。国会中継とか一日中見てたらもはや国会変態じゃないかと思いますし。いちいち記者会見全文とか読めないですワ。

編集された情報に当たることしかできないからこそ、情報の受け取り方は常に気をつけないとな〜と思います。

この記事もそれっぽいこと書いてますけど、ほんとか!?

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