「絶対悲観」であることの強さ
一橋ビジネススクール教授の楠木建さんが執筆した「絶対悲観主義」。3分の1しか読んでいないけど、色んな発見があるから書いていこうと思う。
まず押さえておきたいのが、「うまくいかない」というのを前提に人生を歩むのだということ。「うまくいく」という前提があるからこそ、失敗し、挫折し、苦しみ、よく分からないビジネス書に書いてある「立ち直り方」を参考にし、前に進もうとする。
「絶対悲観主義」は絶対にうまくいかないということを前提に、とにかく手を動かすことを貫く思想だと理解した。失敗しないために綿密に計画を立て、関係各所に頭を下げ、予算を立てるみたいなことはしない。うまくいかないことが当たり前だから、とりあえず場数を踏み、その踏んできた足跡の中に初めて「自分」というものを認識する。
最近働いていて思うのが、「手を動かす」ことが何よりも優先されるべき、ということ。新規事業だなんだと打ち合わせを重ね、動き出すまでに数ヵ月。若手中心のコミュニティではありもしない新規事業話で盛り上がる。
まあどれも大事なんだけど、その日、その週、その月に何を作り出して社会に対して何らかの影響を与えたのかという意識があっても良いと思う。そりゃ短期的なスパンで考えるものでもないが、長期的な目で見たとしても、その日コミュニケーションを深め、1歩進んだという認識だけでは物足りない。
その日その日でモノや言葉を作り出して、誰かに影響を与えたかどうか。そこにはダラダラと続く報告会議やなんの進歩も生まれない打ち合わせは無い。他人とのコミュニケーションの中で、コツコツとアウトプットを積み上げられるかどうかという自分の意識を、各コミュニティでどう発揮するかなんだろうなと。
「どうせうまくいかない」から何もやらないし、だからやらない理由を考えるんじゃなくて、「どうせうまくいかない」から「とりあえずやってみるか」とフットワークを軽くする。ただやればいいってもんでもないので、目的意識の中できちんとインプットしながら手を動かす。この辺りの考えが会社内での自由なコミュニティで活発になれば、楽しいんだろうけど。
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