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おれは、DIYバイオとかバイオハッカーとか、新たなテックカルチャーと非中央集権的精神の広がりを考える。

おうちバイオ、なんとなく広がってる?

最近、ネットフリックスで『バイオハッカーズ』というドラマの配信が始まったらしい。見てないけど、たぶんバイオハック、DIYバイオの光と闇みたいなことを描くに違いないと思う。

ネットを見る限り、ここ数年、装置などの値下がりにより、おうちバイオを行う人が出てきているようだ。こういうのでまた広がるのだろう。

最初は実験装置を自作したりしていたらしいが、Bento Bioworks社のBento Labなる分析装置が登場し、いろいろハードルが下がった。

代理店を通すと日本では30万~40万するみたいだ。記事にある10万ぐらいというのは、クラウドファンディングの特典か、別ルートで買ったかなんかなのかな。

そんなこんなで、理科の実験セットまではいかないが、自宅ラボがわりと現実的になってきている、という話。

肉培養コミュニティ、ショージンミートの紹介記事

ショージンミートのウェッブサイト(動作重い)https://shojinmeat.com/wordpress/diycleanmeat/

バイオハッカーjp

ガレージから世界有数のテック企業が出現したようなアツさがバイオ業界にもあるということらしい。

まあ、いろいろ大丈夫?という話はあるんだが、そこは文化の違いが。

・先進技術は必ず普及し誰でも扱えるようになる。
・科学は誰が発展させてもよい。
・すそ野を広げることが発展に欠かせない。
・技術、知識は共有される。集合知に参加する。
・コミュニティがイノベーションを起こす。組織とは限らない。
・自己責任のリスクテイク。

多少危険が危なかろうが法に触れていようが、既成概念を打ち崩すクールなテックにジョインしたいという、アンダーグラウンドというか今風に言うとオープンソースなムードのカルチャーのコミュニティー。

カタカナでそれっぽく言った。

まあ、パンクだしハックだってこと。

ゲノム編集とかは、トランスヒューマニズム的な考え方にもつながる。もっともあっちは、今のところ人体にガジェットを搭載する方向が主であるような気がするけど。要するに、人類の進化を目指すみたいな文化ね。

バイオハックは、非中央集権的精神という点で、暗号通貨コミュニティとも相性がいい。

伝統的システムの外側。そういうムーブメントは時代が変わっても手を変え品を変え、必ず出てくる。先端サイエンスみたいな若干あぶなそうなやつだけではなく、もっと文系の、働き方、生き方、コンテンツみたいなものでも、随分と新しい考え方やコミュニティが増えたように感じる。TVとネットの関係とかまさにそういう動きだよね。

芸能事務所しかり、役所しかりだが、既存の権力機構は、自らのパワーを維持したがるものである。パワーを持っていることがそもそも存在意義に組み込まれているのだから、彼らの管理の外側に世界が拡張してしまうと非常に都合が悪い。

そこで、新しい領域でのコントロールを獲得するために、組織を拡大させようとするものである。役所なんかは典型的にそういう組織だ。

しかし、大体中央集権を担う組織には秩序を維持する役割があるわけなので、本来的には変化や未知の領域への拡大が苦手なものである。色々と矛盾が生じてしまうからだ。拡大を続ける一方で、鈍くもなっていく。

オープンソースやDIYみたいな非中央集権的精神が勢力を拡大していく中、大きな組織は、この問題をなんとか解決しないと21世紀を生き残れないだろう。

色々なものが民主化される時代とはいえ、伝統的な中央集権的精神がまったく無くなると、世界は無秩序になるわけである。人類コミュニティ自体は巨大であるので、ある程度コントロールは必要になる。

伝統の外側と内側と、うまくバランスを取っていくことが、人類社会にとって重要なことではあるだろう。

大きな組織は、内外の人々の声で変わっていくものである。結局は、人々がどう変わっていくかということがポイントになる。そういう意味では、娯楽作品がどういう風に時事や未来を描くかということもすごく大事かもしれないな、と思った。


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