ピューリタンはセックスに反対していたわけではなく、ローマ・カトリックの聖職者の独身主義を激しく批判していたのだが、性的な意味にも解釈できる曖昧な語句は、心身を惑わせるからという理由で許容されなかった。その二世紀前のエリザベス朝のある詩は、「私はおとなしいコックを飼っている」で始まり、「そして毎晩、それはわが貴婦人の閨(ねや)に止まるのだ」で終わっている。こうした下卑たユーモアの伝統は何世紀も続いた(中略)コックという言葉がこの「猥褻な解剖学上の意味」を持つようになったのは、おそらく、きわめてみだらな行動のせいであり───実際、雄のニワトリがなじみのパートナーよりも新しい相手を好むことは、研究で立証されている。科学者はこの淫乱な行動を「クーリッジ効果」と呼んでいる。