はじめに
この本のタイトルとサブタイトルは『本当の自分に出会えば、病気は消えていくーあなた自身の人生」を生きていないとき、人は弱く、不調になる!』というもの。これを読んで「そうそう」と思う人、「なにそれ?」と思う人、どれくらいいるのでしょうか?わたしは長年の経験からもう「そうそう」一択。これを読んでるあなたはどうですか?
この本を選んだ理由
Amazonでの紹介文を少し長いけど紹介します。
わたしはこの本の内容を30代はじめごろから実感し、そこからずーっと少しずつ改善して20年、50代に入った今、とても楽しく生きてます。いや、昔から楽しそうに生きてたと思うし、実際楽しかったけど、なんというか、今はそこに疑いや迷いがなくスッキリした状態。そして、自分が実感したこのことを、ボディセラピーというかたちでお伝えしたく、ずっと施術を通じてそれを行ってきました。
なぜなら、以前わたしも謎の難病指定(ベーチェット病の疑い)、という病名をいただき、足にしこりができまくり、抑うつみたいな状態になり、原因はストレスと言われるものの、何がストレスが全く自分では把握できないという状況になっていた時代があったから。
そこから少しずつ自分の思考回路のクセを見つけ、大好きな旅を続けるなかで、自分の本当にありたい姿を見つめ直し、ボディセラピストとして生きるという、それまでの自分とはまったく違うジャンルの生き方をすることで、自分の人生がより明るく、楽しくキラキラした方に進んでいきました。
なので、この本をチラ見したときに「まあわたしはもういいかな」と一瞬思ったんですが笑、でも改めてちゃんと内容を読んでみたら、また新しい気付きがあるかなと思ったのです。
本の内容
第1章 「自分の人生」を生きていないとき、人は病気になる
人の意識レベルと体のエネルギー量は、連動している
わたしが第1章のなかでいちばん感銘を受けたのが、ここの部分。
<人の意識レベルと体のエネルギー量は、連動している>
筋肉反射テスト(キネシオロジーテスト)については、聞いたことがあったものの、こういう研究結果があるのは初めて知り「うわーすごい」となりました。わたしが病気持ちだった頃の一番のキーワードが「罪悪感」で、膠原病の一種だったから、まさにどんぴしゃ…!
第2章 「脳の動かし方」を変えれば、病気はやめられる
この章で書かれていることは、全部マーカー引きたいくらい大事なことだなと思ったのですが、特に共感した部分を少し抜粋してご紹介します。
脳の動かし方のクセがからだが成長モードに入るか、危機管理モードに入るかの分かれ目で、成長モードに入りやすいのが、何かを得たいと思い、それに突き動かされて決断や判断をする「報酬系思考」であると著者は結論付けています。
また、現実「わたしは◯◯だ」というセルフイメージは、すべて事実ではなく、現実にはないにもかかわらず、存在しているものと勘違いしてしまう。例えば「人生は思い通りにならない」という思い込みがあると、そういう現実が形あるものとして認識され、具体的にイメージされてしまって、そういう前提のなかで生きる人生に、実際に沿って生きてしまうというのです。怖っ!と思うけど、まさに本当に自分も含め、このセルフイメージをいかに書き換えるか、が結構キモだなーと。
第3章 あなたが「許していない自分」に気づく
この例として、全身性エリテマトーデス(SLE)という難病を抱えるクライアント(女性・30代)のケースが紹介されています。
わたしも「自己免疫疾患」といわれる病気の一種を患っていた頃は、自責の念がとても強く、自分で自分を責める意識が強かったことを覚えています。今はそうした思考と完全に卒業したので、「そんなこと考えていたっけな…」なんて思ってその事実すら忘れがちですが、それは第4章で触れられる、自分の生きる目的に向かって生きるという方向で、人生の舵取りすることができたからこそなのかな、と思います。
第4章 本来の「生きる目的」に向かって生きる!
わたしが過去、病気の状態から回復していく際に取った方法が、これに近かったのかなと思います。「もうこんな状態はイヤだ」と心の底から思い、何が原因なのか?気づいていない自分の本当のストレスの原因はなにか?をずっと考え、それを見つけるために自分の好きな旅を続けて、どんどん自分のことを自分で決めていった結果、人生が全部ひっくり返るような決断をし、そこから癒やしの道が進んでいった。
そこには痛みもあったし、覚悟も半端なかったけど、でも自分に正直に生きることのほうが大事だと、当時のわたしが思えたからこそ、その後の充実した生活に繋がっていったのだと、振り返ると感じます。
第5章 その「言葉の使い方」をやめれば、病気もやめられる
この章で印象に残ったセクションはこのあたり。
この文章だけ読むと、何を当たり前のことを…と思ってしまいがちだけれど、いざ、自分の思考グセを考えてみると、いかにこの「逃れたい避けたいパターン」に陥るのが簡単なことか。失敗したくない、とか、嫌われたくない、とかそういうのは全部このパターンなので、かなりずっと意識し続けて、少しずつ少しずつ、薄皮をひとつずつめくっていくように、自分の根深い思考のパターンを変えていく。
病気という状態から逃れたあとも、そしておそらく今も、完全にそういうネガティブ思考というか、後ろ向き思考をしないなんてことはないけれど、それでもこのことを理解して、そうなったときに「いかんいかん」と力をセーブしたり、方向転換することを覚えるだけでも、人生の生きやすさって違ってくるんじゃないかな、と思います。
第6章「本当の自分の記憶」を思い出し、病気の根を断つ
この章でおもしろかった場所の一部をご紹介。
このあたりのワークは、ヒプノセラピーなどでよく使う手法なのだと思うのですが、わたしもこうしたセッションを何度か受けたことがあり、その都度、記憶がおそらくいいふうに書き換えられたり、いろんな思い(悪い記憶)が解放されて、どんどん記憶から消化していき、ついにはまったく覚えてない、本気で忘れている、という状態にまでなっていったことがあります。
過去の記憶ってほんとうに曖昧で、都合よく(ときに都合悪く)記憶されているから、いい感じに書き換えてあげることができればとてもよいし、実はそういう記憶がからだのなかに閉じ込められているという考え方もあって、そこを解放していくことで、思考回路が変わっていく、ということも往々にしてあるのです。
まとめ
この本の最後に、いろいろなワークが書かれてあり、それを進めていくことで解放が進んで「病気をやめる」プロセスになっていくということですが、こういうのは本を読んで、そうよねーって思うだけじゃ本当に難しく、(いろいろ思考が抵抗してうまくできない)、時間もかかるもの。
あと、難病でも相当重度になってしまってる場合は、外科的処置も結構大事だとも思います。
でも、それでも病気と闘わず、思考を変えていくことで、病気になる概念を変えていくという、こういう考え方があるのか、っていうことを理解して、人生の一部に取り入れていくだけで、病気だけでなく人生そのものが、もっと豊かにラクになっていくだろうなと思いますし、わたしのここ20年間の営みは、そうした試行錯誤の積み重ねで、比較的穏やかな今があるのかな、と思うのです。
音声配信もオススメ
この本は、きっと何度も読んだり、耳から入れるという方法もよいのではないかなと思いました。買って手元に置いてチラチラ読むでもいいですし、(まだ今のところ予約販売状態ですが)Audibleのような音声配信を利用して、歩きながら、運転しながらなど「ながら聴き」を続けると、より深く入ってくる人もいると思うので、ぜひチャレンジしてもらえらと思います!