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転職にも年収アップにも必要なたったひとつのスキル

このnoteは、2018年ツイッターの企画として行った「年収アップ診断」の結果をもとに執筆しました。10名の方の診断通して私が気が付いがことは、これから年収アップをしたい方にも共通することもあると思いますし、私の診断を受けずとも年収アップに向けてどんなことができるのかをお伝えできたらと思い、このノートを作成しました。


最初に、診断を通して発見したいくつかの共通点についてお話したいと思います。これを読んでくださっているみなさまは、自分に当てはまるかしら?と考えながら読み進めてみてくださいね。


自分の仕事を言語化できていない

年収アップ診断では、2回目の募集から職務経歴書を提出いただくことにしました。そこで多くの方に共通していたことが、自分がやってきた業務に関連する実績を明確に記載できていないということです。

実績と聞くと、売上げを上げる営業ではないから書きにくいとおっしゃる方がいますが、どんな職種でも実績をつくることは可能です。管理部門にいた私にだってたくさんの実績がありました。

実績の具体的な書き方は後ほど説明しますのでここでは省略しますね。

では、そもそもなぜ実績を言語化できないのでしょう?これには2つの理由があると考えています。


仕事のピラミッドの自他認識のギャップ

以前、仕事内容を言語化した仕事のピラミッドというものを作成しました。これは、私自身の経験から、人が組織においてどのような順番で仕事をアサインされレベルアップして行くのかを言語化したものです。

診断前を受ける方には、事前にピラミッドのどの位置にいるかをお聞きしています。

仕事のピラミッド

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「ピラミッドのどの位置にいますか?」という問いに対して、殆ど方が、4業務改善・5プロジェクトにいるにも関わらず、3一人で問題解決できると回答しています。中には6チームマネジメントにいるにも関わらずその認識がない方もいました。

言語化するにあたり、ピラミッドのような概念がない、自分の業務(小項目)がどんな仕事(大項目)に該当するのかが分からず、言語化することが難しいのだと思います。ピラミッドは業務がどの仕事に該当するかを確認する対照表です。今やっている業務がピラミッドのどこに当てはまるのかを考えることで、実は3ではなく、4・5にいることが簡単に分かると思います。

そして、管理職経験がない方は特に、いかに4・5の実績を積み言語化していくかがキーとなります。

1〜3については、説明は要らないと思いますので、ここでは4・5について少し説明しますね。

4業務改善:既にあるプロセスを改善したり、問題を根本的に解決することで、効率化やリスクを軽減すること。業務改善はアサインされた仕事の中から自分で仕事を創るイメージです。

診断では、自身の職務内容に関して「改善」という言葉を使っているにも関わらず、ピラミッドの位置はどこ?という質問に対して、4業務改善を選択していない方もいらっしゃいました。


5プロジェクト:大きなプロジェクトをイメージする必要はありません。上記業務改善だってミニプロジェクトとなります。大きなプロジェクトの一メンバーをやるのも良いですが、小さなプロジェクトでも自分がリーダーとなり多部署と連携しながら完了するという経験をしてみてください。人と連携し物事を期限内に終わらせる、これもマネージメントのひとつです。この経験は6チームマネジメントに生きてきます。

さて、話をピラミッドの自他認識のギャップに戻します。

本当はピラミッドの4・5にいるのに、「私はピラミッドの3です」・・・と認識している方が多いとお話しましたが、それは自分のことがよく分かっておらず、自己評価が低いということです。

特に年収アップを目的とした転職を目指す時、自分のことがわからない、自己評価が低いという状態ですと、書類審査が通らなかったり、面接で落ち続けたり、転職できたとしてもどこか違う・・・・となってしまうんです。

誰も、機能や特徴が不明確な電化製品を購入しないのと同じで、実績や強みが曖昧な人材を採用しないのは自然なことです。自分の職務内容をしっかり認識し、何ができるのかを伝えることは、転職そしてキャリアをつくる上で重要なことです。

ピラミッドは上に行けば行くほど難易度が上がります。上に行けば行くほど自立して仕事ができるという証拠ですから、採用側はそのような人材こそ欲しい!と思います。「私は3ですけれど、頑張るので採用してください」と言っていては、市場価値は低くなります。転職できたとしても、年収アップは期待できず、低く買われる結果になります。

私がマネージャーとして仕事をしていた時も、このピラミッドのどの位置にいるのか?その位置でどのような実績をつくったのか?ということを評価基準の1つにしていました。

そして私も評価される立場でしたから、日常から実績をアピールすることを積極的にやっていましたし、上司との面談では実績をきちんと言語化していました。

自分が今ピラミッドのどの位置にいるのかを認識すること

自他認識にギャップがあるならばそこをしっかり埋める

この2つが大事です。


言語化できないもう1つの理由

自分の仕事を言語化できないのにはもう1つ理由があります。ピラミッドの自他認識にギャップがある方の多くが同じようなことを口にされていました。

それは、適切なフィードバックがない目標設定が不明確、自分が期待されていることがよく分からないということ。

そこで、ツイッターでこのようなアンケートをとってみました。

人事評価制度に関するアンケートです。人事評価システムがない・機能していない・納得いかないと感じる方が8割です。

これは私自身の経験なのですが、人事評価システムがあることで定期的に自分が行なっている業務を振り返り、実績を洗い出し、上司や同僚からフィードバックをもらい、それらをもとに上司に自己評価をプレゼンする機会があったことで、自分のキャリアをつくる仕組みが確立されたことは間違いありませんし、それはチーム作りにもとても役に立ちました。

特に管理職になってからは、上司部下同僚から容赦ない「フィードバック」をもらえたことは、マネージャーとして多くの葛藤を生む原因にもなりましたが、成長につながったことは確かです。

今やっていることが良いのか悪いのか、どうあるべきなのか?どうすべきなのか?たくさんのフィードバックをいただきました。それをもとに、どんな自分になるためにどんなことをやるべきなのかをしっかり言語化してその通り実行する、そしてまたフィードバックをもらう、このようなサイクルの中でうまく上昇気流に乗ることができたと思っています。

言語化(to do/to beの明確)行動→フィードバック→言語化(to do/to beの修正)→行動→フィードバック→言語化(to do/to beの修正)→行動


では、人事評価システムがなく、フィードバックがない環境ではキャリアをつくることはできないのでしょうか?

私もキャリアの最初の頃は、人事評価がきちんと運営されていた会社にいた訳ではありませんでした。評価は良かったけれど形ばかりの制度で、その後外資系で経験したものとはだいぶ違うものでした。それでも、数百万円年収をアップをすることができたのです。なぜか?自分の中に評価システムを持っていたからです。

まだ20代の私は実績もスキルも乏しかったけれど、なりたい自分(=目標)が明確でした。

そして、目標を達成するために何をすべきか?を月初に設定しては月末に振り返るということをしていたのです。

当時は目標設定ができる日記帳を使っていましたが、その頃から言語化することは好きだったみたいです。

人事評価システムが機能していた会社とそうではない会社、両方を経験して思うことことは、結局のところ、システムがどうこうではなく自分がどうなりたいか?どうありたいか?を明確にして、それを実現するために行動していくことが最も重要なんだと思います。

システムがあっても、各自がしっかりキャリアと向き合い、成長しよう!と思う姿勢がないとシステムは機能しませんし、システムが100%機能していなくても自ら働きかけをすることでキャリアをつくることは可能なのです。

そうはいっても、働き始めてから今日まで全くフィードバックをもらったことがない!評価をもらったことがない!という環境でしか仕事をしたことがない場合、「どう自ら働きかけをしたらいいのか分からない」と思う方がいるでしょう。

人事評価をしてもらえる会社に転職するまで何もできない?と嘆く方もいると思います。

どんな状況にいたとしても、年収アップのためにできることはあります!

そこで、今日は年収アップのために何をしたらいいのかを具体的にお伝えしようと思います。

このノートでは以下、1)キャリアの棚卸しと、2)年収アップのためのルートの作り方について、私が行なってきたことと、診断を行なった結果を踏まえて具体的な方法をお伝えしていきたいと思います。


年収アップのための第一歩

1)キャリアの棚卸し

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