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#159 接客技術について【第4回】

皆さん、こんにちは。今回の記事は、飲食店での接客技術について考えてみるシリーズの第4回目です。今回は特に、バンドワゴン効果に焦点を当ててみます。バンドワゴン効果とは、多くの人が何かを選択している場合、それが良いものであるという錯覚に陥る心理現象です。実際の飲食の現場では、この効果をどれくらい理解し、どのように活用できるかを考えてみたいと思います。
#飲食と心理学

バンドワゴン効果とは?


まず、バンドワゴン効果とは何でしょうか?この用語は「多くの人が良いと言っているものは、それだけでそれは良いものである」と感じる効果を指します。バンドワゴンとは、行列の先頭にいる楽隊車のことを指します。バンドワゴンは賑やかで人目につきやすく、バンドワゴンを見ると「何か良いことが起こりそう」と思うのが心情で、バンドワゴン効果という呼び名はここからきているとされています。多くの人が選んでいるモノやコトを知ることで、自分に経験がなくても「その商品は安心だ」「この商品には価値がある」と判断してしまうのです。要するに、人々は「バンドワゴン」に乗ることで、時流に乗り、多勢に与し、勝ち馬に乗ることを望むのです。
#バンドワゴン効果

例えば、行列のできているお店を見ると、そのお店の料理がどれほど美味しいかを実際に試していないとしても、気になりますよね。また、メニューに「人気No.1」と書かれていると、それだけ多くの人に支持されているということで、この料理は美味しいに違いないと感じてしまいます。このような心理が、バンドワゴン効果の典型的な例です。「それだけ多くの人が支持しているのだから、間違いない」と失敗を避けるために働く心理なのです。
#行列ができる店

アンダードッグ効果


バンドワゴン効果には、納得いく人もいれば、納得いかない人もいます。全ての人に当てはまるわけではありません。バンドワゴン効果の対義表現として、アンダードッグ効果が存在します。アンダードッグとは「負け犬」を指し、人気が人気を呼ぶバンドワゴン効果とは対照的に、弱者や少数派に支持が集まる効果です。この効果は、一生懸命に努力している人に同情し、応援したいという心理に基づいています。
#アンダードック効果

スノッブ効果


そして、もう一つの心理現象として、スノッブ効果があります。スノッブ効果を持つ人々は、「みんなが持っているものと同じものを持ちたくない」と考えます。彼らは、自分だけが知っているお店や商品を好む傾向があります。これは「流行っていないからこそ良い」「みんなが知らないからこそ価値がある」と考える心理現象です。
#スノッブ効果

小さな飲食店の実践例


さて、これらの心理現象を実践的に飲食店でどう活用できるか考えてみたいと思います。皆さんもおそらくやっていると思いますが、SNSとバンドワゴン効果は相性抜群です。多くの日本人は「他人と一緒が良い」という特性を持っており、フォロワーの多い人は信頼される情報発信者と見なされます。有名なインフルエンサーが紹介する商品を買ってしまうなんてのもこの効果からです。SNSを活用することで、お店の情報の影響力を高めることができます。SNSへの投稿と高品質なコンテンツを提供することでフォロワーを増やし、バンドワゴン効果を活かしましょう。

小さなお店では、入店できる人数に限りがあります。その狭さを逆手にとり「限定」という言葉を使い、この制約を活かして、行列を生み出すことで周囲へのPRにつなげることができます。ただし、行列の演出はあまりに作為的でないように心がけましょう。また、入店制限をかけるからこそ、満足度の高いサービスを提供することが大切です。

そしてメニューに「当店人気No.1!!」「オープンしてからの定番商品」といった表現を使うことで、商品の価値を高めることができます。多くの人に愛されていることをアピールできるコピーライティングを工夫していきましょう。
#やりすぎはよくないのでほどほどに

まとめ


バンドワゴン効果、アンダードッグ効果、スノッブ効果など、人々の心理はさまざまです。飲食業において、これらの心理現象を理解し、上手に活用することで、お店の成功につなげることができるでしょう。どの心理状態が正しいか、間違っているかはありません。ただし、これらの効果を理解し、上手に活用することで、お店の魅力を引き立て、お客様に喜んでもらえることでしょう。ぜひ、あなたのお店でもバンドワゴン効果、スノッブ効果を試してみてくださいね。

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