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おはようございます。

こんにちは。またはこんばんは。まつのです。

私は今、東京に滞在している。前回の投稿でも触れたが、私は国家公務員総合職試験の後の官庁訪問に参加するため東京へやってきた。

今日(6/27)に、まさに文部科学省の面接に行ってきた。官庁訪問に関するあれこれは昨年の投稿に記載したので省く。

文部科学省を志望した理由は以下の通りだ。

 私が文部科学省を志望したのは、すべての人の持つ可能性を引き出すことで、日本の未来をより明るくすることに貢献できると思ったためです。私は、所属するソフトボールチームでの活動や放課後等デイサービスでの勤務において、年齢や障害の有無を問わず「人の可能性」を思い知る出来事に出会いました。しかし、世の中には他者にも自分自身に対しても「どうせ無理だ」というようなマイナス思考も多いです。だから、マイナス思考を打ち払い、自分に自信を持ち、人の持つ可能性を信じられる人を文部科学省で育てたいです。
 そのために、教育分野では個別最適な学びとともに、インクルーシブ教育など多様性も認め合える教育を実現したいです。またその実現のため、学校の働き方改革を一層推し進める必要もあると考えます。スポーツや文化、科学技術の分野においては、その裾野を広げられるよう政策の充実をはかることで人の持つ可能性を引き出したいです。

松野の来訪者メモより

そこそこの出来栄えだ。働き方改革に寄り切らず、他の分野にも多少触れられていると私も思う。

でも、本当の理由は「すべての教員、一人ひとりを幸せにする」ためだった。憧れていたはずの職業、夢にまで見た職業である「教員」になったために傷つき、倒れていく教員の方々(≒仲間たち)を助けたかった。もっというならば、傷つく前に支えたかった。そんな夢があった。

どうして仲間は傷つかなければならないのか。それが許せなかった。

ある職員さんは、「学校の働き方はそれほど悲観するものではない。報道されている内容がすべてではない。ブラックなどといわれるが現実とは異なる」といっていた。

ならばどうして毎年5000人もの教員が心身を故障するのか。どうして毎年「先生」のまま命を落とす人がいるのか。大量の休職者と退職者、死者も出ている状況があるのに「ブラックではない」などと、よくいえたものだ。

当然、全ての職員がこのような考え方ではない。学校現場を「ブラック」と捉え、何とか改善させようと入省された人も多い。傷ついた仲間を知っているから、私もそこに参加しようと思った。この絶望的な状況を覆したかった。それができると信じていた。

そう思い始めたのは学部4回生のころだった。「それやったら文科省目指したらいいやん!」という声に受験を決意した。しかし、その時には総合職試験は終わっていたため、院卒区分での合格を目指し、大学院に進学した。

院生時代は忙しく、結局国家公務員総合職試験には合格できなかった。就職先は「受験しやすさ」だけで選び、静かに受験の日を待っていた。すると、2020年度に運良く最終合格できた。

2020年、2021年と続けて文部科学省の官庁訪問には阻まれ、今年の挑戦を迎えた。前回でも述べたように、これが最後のチャンスだった。懸命に準備し、第1クールを突破することができた。初めて突破した。このまま第5クールまで突っ走りたい。そうすればきっと仲間を助けられるはずだ。そう思って東京へやってきた。

そして今日、その夢は潰えた。私が入省する可能性はなくなったのだ。3回の面接のチャンスを使い切ってしまった。

緊張して、上手く受け答えできなかった。行政官としての大局的なものの見方が欠如していた。たった一回の面接で終わってしまった。

最後に職員さんから挨拶を受けたが、はっきりと覚えていない。おそらくはお礼だっただろうと思う。

私の敗退は決まった。目標を失った私は、何を目指すべきか、そもそも何かを目指しても良いのかもわからない。前向きに生きなければいけないが、どこが前なのかわからない。これが、挫折だろう。

既に何人かには今回の結果を伝えた。「挑戦したことがすごい」とか「人生の糧になる」などといってくれた。きっと意味のあるものになるのだろう。しかし、そうできるかどうかはひとえに私自身にかかっている。しっかりと意味付けをしないと、無意味なものになる。ただの昔話になる。

意味が分かるのは、ずっと先だ。それまで腐らずにいられるだろうか。

とにかく、私の夢への挑戦は完結した。痛快なバッドエンドだった。そもそも、誰も彼も救うことなんかできない。そんなスーパーヒーローにはなれない。寝言が言えるのは寝ているときだけだ。

やっぱりこれは夢だったのだ。夢からは覚めなければならない。5年間も見続けていた、長い夢だった。

この夢から覚め、手放したとき、眼前にはなにが広がるのか。

滞在先のホテルにて

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