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【松本翔】いきなり歌い始めるのは危険!バンド練の最初にやったほうがいいこと(前編)

皆さんこんにちは!12期の松本です。本企画の発案者でありながら、これまで記事の執筆を他人任せにしていました。すみません。さすがにそろそろ書きます。この記事は、バンド練に臨むにあたって、ルーティンとしてやった方がいいと僕が考えることを書き連ねていく記事になります。

なお、もう記事を書く際の常套句となっている気もしますが、本記事も例に漏れず執筆者の主観により書かれています。なるべく論理立てて説明するようには心がけていますが、結局練習方法に正解なんてないですから、あくまで僕の少ない経験から導かれた一つの方法にすぎません。ご了承ください。

はじめに



さて、早速ですが、皆さんはバンド練をする際、どのように時間配分をしているでしょうか?

おそらく、今のWALKMENに多いのが1時間半から2時間の練習だと思います。そして、集まったら5〜10分発声をするか、あるいは何もせずに一回通して、曲の練習に移る、というのが多いかと思います。

しかし、僕は残念ながらこれでは練習時間が不足している、と考えます。まあ慶應の授業が一コマ1時間半なのが悪いんですけどね。ではどういった時間配分をお勧めするか、詳しく見ていきましょう。

①そもそもバンド練って何時間がいいの?

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まず、そもそもの練習時間ですが、練習したい曲が
1曲の場合:2時間
2曲以上の場合:3時間

が妥当であると考えます。根拠はありません。

そして、もう一つ大事なのは休憩時間をしっかり取ることです。目安としては、1時間に一度、5〜10分の休憩を取るのがいいと思います。もちろん、メンバーの集中力、練習のキリの良さなどを加味して、適切なタイミングで休憩を取るようにしましょう。そして、練習を進行している人以外でも、休憩を取りたくなったら遠慮せずに言うのが大事です。僕もそうですが、練習を進行する人は慣れていないうちはバンドメンバーの集中力や疲れにまで目が向かないことも多いので。

3時間を超える長時間の練習については、バンドにもよりますが、モチベーションが明確でかつ高くない限りはダレてしまうことが多いです。一方で、他大学の大会などで結果を残す強いバンドは、長時間の練習もやっているようですし、そのくらいの練習量は外部で結果を残すには必要になってくると思います。

ただ、長時間練習する際には、途中で30分〜60分の大きな休憩を挟むようにすることをお勧めします。まあ理由は単純で、「お腹が空く」からです。

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ぜひバンドメンバーでご飯に行ってバンドのことを話し合い、残りの練習に向けてモチベを上げていきましょう。

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②練習の時間配分はどうすればいいの?

さて、それでは練習の時間配分、どのように時間を使えばいいか、について考えていきましょう。

バンド練の時間配分はどうすればいいかというと……
「バンドによります。」

以上です。では次の話題にいきましょう。

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……嘘です。いや、でも本当です。結局練習というのは、自分たちに何が足りないのか考えその穴を埋めていくか、もしくは自分たちの武器を伸ばしていくかのどちらかですから、バンドごとに重点が違うのは当たり前のことです。そのため、ここでは僕から伝えたいことを2点だけ。

○ 基礎練習(詳細は後述)にしっかりと時間を割こう!
○ 時間配分はなるべく事前に考えておこう!

基礎練習とは、いわゆる発声練習、ハーモニー練習、リズム練習などのことを指します。具体的には、下級生のうちは毎回の練習で15〜20分ほどは時間を取ることをお勧めします。

では、具体的に基礎練習にはどういったメニューがあるのか、見ていきましょう。僕の記事では、「発声練習」「ハーモニー練習」「リズム練習」の3つに分けて、メニューを紹介していきます。

※一つ気をつけてほしいのは、発声/ハーモニー/リズムという分け方は、あくまで記事を書く便宜上分けているだけだということです。実際の練習方法は、例えば発声にもハーモニーにも効果があったりと、複合的なものです。

実際の練習方法 〜その1 発声練習編〜


まずは、発声練習について。発声練習といっても、声を出すのが全てではありません。声を出す前にやった方がいいことも含めて、順を追って解説していきます。

1. ストレッチ



歌う前にはストレッチをしましょう。

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「何を当たり前のことを…」と思うかもしれませんが、その重要性の割には、意外とみんなやってない気がします。歌う前のストレッチは、「した方がいい」ものではなく、「しないと危険」なものです。ストレッチをしていない状態で歌うと、

・正しい姿勢でなくなり、喉で歌ってしまいがち
・体に余分な力が入り、負担がかかる

その結果として、喉を壊してしまったり、疲労が溜まったりして歌えない状態になってしまう可能性があるのです。やった方がいいストレッチとしては

○前後屈   →猫背など姿勢のクセが取れる/全身の脱力
○首を回す  →喉に力が入りづらくなる
○肩を回す  →肩の力が抜け、腹式呼吸がしやすくなる
○表情筋を動かす  →口周りの余分な力が取れる

といったところでしょうか。特に朝の練習の前に5〜10分ストレッチをすると目も覚めてとても良いです!

2. ブレス

(ここからはコーラス講習会の内容とかぶる部分もありますので、巻きで行きます。ただちょくちょくコーラス講習会で話しきれなかったこともあるので読んでほしい!です!)

ストレッチが終わったということはいよいよ声を出、、、しません。次は「息」です。長くてごめんね。

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(理想のブレス。嘘です。)

さて、ここで唐突に超大事なことを言うんですが、発声の根底になるのは「息」です。ちょっとダサく言えば「息の使い方を制するものは発声を制す」ですね。(だいぶダサい)

ブレスというのはそれだけ大事なものなので、ブレス単体で向き合ってあげる時間が必要になってきます。

○まずは・・・ 「深呼吸」
ブレスの基本中の基本は深呼吸です。ストレッチの一部と捉えてもいいですね。立ってやるのもいいですが、おすすめは仰向けに寝て深呼吸することです。寝ている状態が、最も自然に脱力した腹式呼吸ができているからです。
※朝の練習前にやるとそのまま寝落ちしてしまうので注意が必要です。

○次に・・・ 「ブレストレーニング」
十分に脱力ができたら、ブレストレーニングをしましょう。ブレストレーニングはS子音の息で行うのがおすすめです。お腹の力をうまく使えるためです。具体的におすすめするトレーニングは、

・拍数を決め、その拍数で吐き切るトレーニング
・スタッカートで「スッ・スッ・スー」

の2つです。

一つ目は、自分の肺活量を知り「このくらいの強さで息を吐けば○○拍伸ばせるのか」と知ることで、息を安定して供給できるようになるという効果が期待できます。

二つ目は、スピードのある息を吐くことで、横隔膜や腹直筋といった筋肉を使います。歌う時にもその筋肉で息を制御することで、フォルテでも雑にならない歌い方が身につきます。

3. 発声練習


さて、ここまできたら、いよいよ声を出していきましょう。

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まず、発声練習をする目的について。僕は以下の二つが主な目的だと考えています。

①ウォーミングアップ
②バンドとしての「良い発声」(※)を身につける

※要定義

すなわち、①はその日の練習の質を上げるということであり、②は今後の練習の質を上げるということです。つまり発声練習をすることで、二重に練習の質が上がっていくということです。これはやるしかない。

(ちなみに、これはハーモニー練習、リズム練習にも同じことが言えます。)

では、具体的にどんな発声練習をすればいいのか。見ていきましょう。

※ここで紹介する練習方法はあくまで一例です。

○まずは・・・「グリッサンド」
最初に、ウォーミングアップとして、「自分の音域の一番下から一番上まで上がって、一番下に戻ってくる」という声出しをするのがいいと思います!ハミング→リップロール→巻き舌の順に計3回やるのがおすすめです。リップロールや巻き舌ができない人もいると思いますが、できるやつだけで大丈夫です。

○次に・・・「ハミング」から「母音」へ
十分に声が起きたら、次に重要なのは「鼻腔を使うこと」です。これはリードでもコーラスでも、大事になってくるポイントです。(リード講習会でも言われていたので本当です。)

まずは、一番鼻腔を使いやすいハミングで声を出しましょう。この時は、口の中は開かず、余分な力を抜きましょう。うまくいかない時は下顎を手で押さえるとよいです。

そして、歌の中で鼻腔を使えるようになるための練習として有効なのが、「ハミングを徐々に母音に変えていく」というものです。まずハミングで鼻腔を響かせ、そこから極力発声を変えないように母音に移るのです。コーラスであれば使用頻度の高いu,o,a母音を重点的に、リードであれば5つの母音全てやってみましょう!

○息漏れ声の人には・・・「エッジボイス」
コーラスでよくある悩みが、息漏れ声。いわゆるボハるってやつです。その原因は、声帯がうまく合わせられていないことです。解決策としては、エッジボイスの練習をすることが有効です。

これを言葉で説明するのは難しいので、以下の動画の2:10ごろからの解説を見てみてください。ハモネプ優勝バンド「たむらまろ」のぬ。さんが上げている動画です。

(というか、そもそも僕の記事読んでる暇があったらこの動画見てほしいくらいです。。。非常にわかりやすく、コーラスの要点がまとめられています。)


○発声練習と歌をつなげるための音階練習も大事!

そして、忘れてはならないのが発声練習を歌に結びつけていくこと。さっきの発声を忘れないようにしながら、音階をつけていきましょう。

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具体的に取り入れる音階はなんでもいいと思いますが、よく使われているのは任意の母音で「ドーレーミーレードー」の音階を歌ったり、「マメマメマメマメマー」という音で「ドレミファソファミレドー」の音階を歌ったり、というのですかね。

またこの音階練習には、バンドメンバーのピッチ感を揃えるという重要な役目もあります。つまり発声練習とハーモニー練習のハイブリッドですね。


最後に・・・



前編はこんなところで終わりにしようと思います。長いですね。もし最後まで読んでくださった方が1人でもいるなら、ありがとうございます。後編では、「ハーモニー練習」「リズム練習」について書いていきます。カデンツとか、インターロックとか、聞いたことありますか?あれです。では、また後編でお会いしましょう!





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