ノート友達

王が現れるとしたら都会より隔絶された地方（裏日本、大分県日田市レベルに孤絶が強いと尚良い）の方が可能性が高く、年々ますます傾向は強まっていくだろう
都会は発表には適しているが制作にはノイズが多く、制作の大半を地方で終え都会に成果物を放出する
ふと地方の掲示板に地元高校映像部の催しの知らせがあった
正直かなり行きたかった…何かを必死に頑張っている餓鬼だからといって採点を甘くするつもりは毛頭ないが、どういう成果物を出してくるのか非常に気になるし孤絶された地方に残された限られた捌け口とどう向き合ってきたのかが見てみたい
これがアクセス自由、最新で多様な文化の接触に事欠かないような都心のカスの高校生とかが作ったものだと途端に見る価値を感じないし（価値がないというより結果が予測できすぎるのと理不尽なルサンチマンを刺激され憎しみしか沸かず間違いなく正当なジャッジの土俵にすら立てない）、即刻廃校にするべきだと思う

北海道で原野を見てきたが正直予想を越えてこなかった
どれも九州や瀬戸内裏日本で見た原野の延長であまり目新しさを感じなかった
強いて言うなら気候も相まってクソデカいオホーツク海と空の境界が曖昧になっていたのはかなり見応えがあった
それよりも夜中外に出た時の霧、そして街灯の方が見応えがあり自然そっちのけで満足してしまった
やっぱり人間が作ったものに興味がある
自然の質にしても沖縄南海の不気味さを孕んだ自然の方が個人的に好きだった

1日に4本ずつしかない電車とバスに頼って移動するため当然ダーク尺余りが発生し、こんな遠いところまで来て何やってるんだ　と思うこともしばしばあった　いや常にあったが覆える時は覆っていたし誤魔化すものがなくなった時露出していた
というか北海道といえど大体1エリア1日あれば飽きるし半日持たないエリアも全然多い
飽きる飽きない以前に確認したらしょうもなかったことも多々あるから実質刺激されている時間は…と考えると恐ろしくなる
でも時間を贅沢に使い捨てる感覚は実はかなり重要で普段特に無産だとは意識していない時も結果から見れば時間をドブに捨てていることもかなり多い
意味ある営みなんてほぼ無い
むしろ意識して無産な時間を過ごすのは時間に限りがある生命として加速資本主義を冒涜していて気持ちよさすらある
思えばこれまで意味を持たせようとした時間に意味は生まれなかったし報われなさに時に悲しくなった

知らん場所の旅行って決断のストレスが多くてやたら疲れるし、今まで感覚だけで時間を無駄なく（無駄たっぷりに）過ごせる様なやたら知ってる場所ばかり行っていたのはかなりストレスがなくて理に適っていたことが分かった
知ってる場所の旅行すら半年に一回でええな…となる
不治の病に冒されてる少女が退院後やりたいことを考えている逼迫感で俺も今ホテルでやりたいことをリストアップしている！
・クーラーをつけ家の布団で大の字になりたい
・整体で気絶したい
・ブックオフに行き何も読まず帰りたい
・北海道なんかの100倍面白い俺様の本棚を目の前にして何一つ読まずにキビボの配信を聞いて気絶したい
・グルメフェスをやってブチギレたり冷笑したい

移動をしていると何かをしている気になれる
なにかに参加をしていると安心感を得られる
だが本当にそれは欲しかったものなのか？心の底からこれで全部大丈夫になると期待していた刺激と違いはないのか？
電車に乗ってどこかに向かっている時、定期的に何となく行っているところに向かい予想と変わらない成果を得てまた電車でどこかに帰る時、一刻も早く帰って気絶したいと思って全部面倒な時、とりあえず時間が過ぎれば何かが起きたと判定しやすくなるが本当は何も起きていないんじゃないか？
確かに世界は脳の箱庭で起きている信号だけど、本当に予想から結果まで脳で描いていたものと一緒でそれに伴い何一つ興奮していないのなら意味はあったのか？

過程での手間は確実な興奮で、目的の興奮は不確定で良し悪しを判定し辛い
良し悪しを決めること自体大変な労力だし、大変な労力をかけ何も手に入らなかったとしたらどんな気持ちだろう？時間も体力もすり減らした結果がくだらない感想だったらどうすればいいだろう？
旅行でも簡単に行ける場所に掛け値なしに良いものがあったり、秘境に何もなかったりした
しかし大半の表層では結果の満足度よりも過程の確実な労力の大きさが指標になり変わっていることがかなり多いんじゃないか
とはいえ…とはいえなんだよ
物事がつまらなく感じるのは自分の感性がつまらないだけ、という側面もけして疑い続けないといけない
じゃあどうすればいいんだYO……