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NOTE SURPRISES

結論から言うとローゼになった
仕事も何もかもを全無視し別れについて考えている
いつも指名している整体師がサイレントでいなくなった
退職ではなく契約解除はされておらず一身上の都合で一旦店から「いなくなった」であるが雰囲気的に退職して二度と会えなくなるものとみている
金銭感覚がバグってるから駅乗り換えてまで毎週行ってたんだが(元々自分の最寄りで勤めていて途中で店移転した)さっき店舗の指名ランキングを初めて見るとここ半年で配属されたにも関わらず上位に入っていて少し驚きつつも腕の高さから実績に納得した
パッと見でもかなり負荷のかかる仕事だと思うし改めて数字を調べると離職率が相当高い
結局辞めた事情は推し量りようがないもののいくらでも想像の余地はある
いま戦時中だしな…

ネットが発達しているから死別以外で縁は完全になくなることは稀になった
結果的に永遠の別れになろうと形式上繋がっているから本当の別れという意味での負荷は一旦先延ばしにされる
そして別れの悲しみは大体時間が風化させてしまうので本来生まれるはずの心の痛みが軽減されるという意味では良い変化に見える

整体はちょうどこの1年通い始めてハマったのだが最終的にそうなったようにクオリティは属人化されるし結構な額かかるこの習慣(ただ額以上に見合った効果は感じている)も卒業する時が来たような気がする
また上手い人を見つける、というのも違う気がしていてまだ気持ちの整理がついていないが自分の中でこの整体にまつわる一連の物語をこれ以上上書きしたくない
生きる上で熱烈に物語を欲している以上整体師にまつわる問題を解決させて代替可能だったということにしたくない

長い事そんなに人との別れを経験していないが、確かに今周りにいる人全員いつか別れが来る 絶対に来る
常に人生最高の状態を求めて、その時出来るなりにマックス沢山の最高の人と関わることは疑いようもなく正しいことなのだが、絶対に終わりが来る
諸行無常…は当たり前のことだがそう簡単に受け入れられない
君がもし未熟なゴミ人間なら自分の気遣いや能力不足で別れが訪れることもあるにはあるだろうがそれはPDCAを介入させ将来的に改善が図れる余地がある分マシで、物語の終わりは大体誰の責任にも問えない理由で理不尽にやってくるしこうなるとどうすることも出来ない
整体所から消えた理由に少なからず俺も関わっている心あたり(施術中不可抗力で勃起したり5分ほど遅刻したり)も絞りだせばあるにはあるけど別に無視できる範囲ではあると思う…思いたい
この仕事そのものに嫌気がさしたのであれば蓄積の一つとして責任はあるだろうけど別に害悪客とかではなかった自覚はある
理由はもう永遠に分からないけど何か多分親の介護とか漫画家になるとかだと思う
ただ侍ではあった以上サイレントで退職するのは俺が知っている人間像とあまり一致せず、しばらくしたら戻ってくる可能性も別に0-1%ぐらいはあるっちゃあるので祈ることしか出来ない

社会人になり半永久的に続けられそうでそこそこ安定した仕事についてしまったがために結果主義の闘争領域を脳死で肯定するようになっていたが、エッセンシャルワーカーに対し間違っていた関心を持っていた事実を今一度恥じないといけない
世界はあなた方の奴隷ではありません
正直俺は世界を奴隷にする考えに加担していたといっても良い
それどころか自分も誰かのエッセンシャル層には違いなく、他人に正しい関心を向け接することで周りが満遍なく質量を持って改善されていく

思考をアップグレードする
整体師は多分二度と戻ってこないだろうし今からどうすることも出来ない
ただ今のうちに思考をアップグレードしておけば同じ過ちを回避できるかもしれないしもっとスマートに失敗を対処できるはずだ
もちろんアップグレードしたところで変わらず何もかも失敗に終わるかもしれないがやらない理由にはならない
アップグレードしかない

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