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リフォームvsリノベーション論争

女性の視点と感性で、デザインから現場監督まで
まるっとおまかせ、オールインワンリフォーム
ワレアレア合同会社 代表社員のエミリーです。

本日のお題「リフォームとリノベーション」違いは何だろう?


2つの言葉の意味から考えてみた

論争とタイトルしましたが、具体的に論争が巻き起きているかは別として。
(別なんかーい!と怒らないでね(;^_^A)

住宅リフォーム業界に暮らして32年(長っ!)。「リフォームの仕事をしています」と自己紹介をしてきた私ですが、感覚的には2010年前後くらいからリノベーションという言葉が言われるようになってきたように思います。

何が違うんだろう?と思ったことはありませんか?

ご存知の方も多いかも知れませんが、リフォームという言葉自体は和製英語、というか、本来の意味では家を改修する意味はありません(洋服のリフォームも同じですね)。英語で、住宅の改修、改築の意味で使われるのは”remodel(リモデル)"と"renovation(リノベーション)"、"makeover(メイクオーバー"と表現することもあります。

リモデルはウォシュレットで有名なTOTOがリモデルクラブ(なんと、今年2024年で30周年!)として使っていますけど、それ故か一般的な言葉になっていません。「今度、自宅をリモデルするんだよ~」と言ってる人に会うことは、なかなかないと思います。

リフォームは新築に近い状態に戻すこと、老朽化した設備などを交換して元に戻す、マイナスからゼロにするイメージで、リノベーションは、新築の状態より付加価値を付けて高めること、大規模な工事・・・と説明をしている会社さんもありますが、英語のリノベーション自体の言葉には、実は日本で使われるリフォームと同じく、修繕や改装なので、新築の状態より価値を高めるなどの意味は無く、宣伝上の差別化として使われるようになったのだと思います

リフォーム(リモデル)とリノベーション、そもそも英語では意味が逆転

What's the difference betoween a home renovetion and a remodei?
( 住宅のリノベーションとリモデルの違いは何ですか?)
インターネットでこのように尋ねると、リノベーションの方が小規模で、ちょっとしたリフレッシュか、模様替えくらいと考えてください。リモデルはもっと大がかりで、配管を移動したり、天井を高くしたりと改築規模で行うことだという記事ばかりにぶつかるのが面白いです。

ちなみに数年前は、remodel=リモデルと日本語訳が出てきましたが、今はご丁寧にremodel=リフォームと訳されていて、AIが日本語に最適な翻訳にしているのだと思いますが、リモデルはリモデルにしておいてくれないと、ますます意味不明になっちまいますね~

When you think of a home renovation, think of it as a refresh or minor makeover. A renovation typically entails projects that homeowners choose to do themselves, like painting, changing the hardware on kitchen cabinets and updating lighting. These projects are “spruce-ups” for the aesthetics of your home. Home renovations don’t break the bank and are often started and finished on the same weekend.

When you think of a remodel, think of it as a reconstruction or major project. A home remodel usually involves hiring professionals and may involve obtaining permits before the project starts.

A remodel may include raising a ceiling, moving a bathtub to a new wall, adding an extension or new room or even installing a kitchen island, complete with plumbing and electricity. A remodel is a commitment and can be quite expensive depending on the size and scope of the changes.

家のリノベーションを考えるときは、リフレッシュまたはちょっとした模様替えだと考えてください。リノベーションには通常、塗装、キッチンキャビネットのハードウェアの交換、照明の更新など、住宅所有者が自分で行うことを選択するプロジェクトが伴います。これらのプロジェクトは、あなたの家の美観を「整える」ものです。住宅の改築はそれほどお金がかからず、同じ週末に開始して完了することがよくあります。

リフォームというと、改築や大規模なプロジェクトのことを思い浮かべてください。住宅の改築には通常、専門家を雇うことが必要であり、プロジェクト開始前に許可を取得する必要がある場合もあります。

リフォームには、天井を高くしたり、バスタブを新しい壁に移動したり、増築や新しい部屋を追加したり、配管や電気を完備したアイランドキッチンの設置が含まれる場合があります。改造には労力がかかり、変更の規模や範囲によってはかなりの費用がかかる場合があります。

Bankrate (https://www.bankrate.com/loans/home-improvement/renovation-vs-remodel/)  

結局は、自分がどう向き合っているのかで決めれば良いのでは

結局のところ英語の意味で判断すると、どれもそんな意味はないのであれば、好きな方を使えばいいんじゃない♪という身も蓋もない話ですが、私としては、長年使ってきた「リフォーム」という言葉に愛着があることも理由の一つですけど、英語での「リフォーム」の意味が”改革、刷新”を指すことから、『暮らしの改革で、家を刷新』の、意味を持っていると感じていて、
「リフォーム」を選択しています。
これもまた、私の思い入れ、なのではありますが。
使う言葉に思いを持っているのといないのとで、セルフイメージも変わると思いませんか?私は改革者を好むタイプなので、この言葉が好きなのかも知れません。自分が暮らしに未来をもたらす改革者だと考えると、たくさんのアイデアが浮かんできます。だからそれを住む人に合わせて提案したい、と思っています。

オマケの話

ジュール・ヴェルヌの「80日間世界一周」の主人公、フィリアス・フォッグが毎日規則正しく通う場所として、ロンドンのThe Reform Club(リフォーム=改革・クラブ)という社交クラブが登場します。
それが何だーー?と問われれば、
はい、私が長年ファンであるピアース・ブロスナン(5代目007)が、アメリカのTVシリーズでフィリアス・フォッグを演じたことで知ったのが、リフォーム・クラブ。実はシリーズが放映されたのは1989年。私がリフォームの世界に入る前から、なんとリフォーム・クラブが頭にインプットされていたと。


言葉ひとつですけど、いろいろ思い入れがあり、「リフォーム」は私にとって
大きな意味を持つ言葉だから、思い入れがたくさんあります。
そこに住む人の思いを乗せて、住まいづくりをしています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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