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コラージュ・ワークの流れと実例

コラージュは、雑誌の中から好きなところを切り取って貼る方法です。このワークショップには、
  ①コラージュを作る
  ②できたコラージュを振り返る
という2つのパートがあります。どんな感じなのか実例を交えて書いてみますね。

①コラージュを作るパート

コラージュを創る過程は、ご自分の内面との語らいです。
作るだけでも「心が落ち着く」、「すっきりする」と、感想をいただくことがよくあります。コラージュは、
 「この色に惹かれる」
 「なぜかこの写真の雰囲気が気になる」
 「この切り方がしっくりくる」
 「貼る場所は、このへんが一番ピッタリくる」

というように、自分の感覚と対話しながら作ります。「自分の世界」が思い切り表現されるので、満足感があるのではないでしょうか。

さらに、イメージは言葉よりも広がりがあります。例えば、「悲しい」という気持ちがあるとして、言葉で表すと一言ですが、そのイメージは人によって様々な色合いや形があるでしょう。コラージュは、それぞれの思いを目に見える形で表現しやすいのです。

②コラージュを振り返るパート

コラージュを振り返ることで、「自分の内面世界」を深掘りしていきます。コラージュを見せ合い、解釈するのではなく、感想や印象を交換しあったり、質問をしあいます。

タイトル「ゆるっと自然にまかせる」

例えば、上のコラージュを作った方は、「気張らずに、ちゃんとしてなくて良くて、フツーが良い」というお話をされました。ちょうど消しゴムの下に貼られている人物のように。なるほど、なんだかゆるっとした雰囲気の人ですね。他の参加者から「このバッグには何が入っているの?」と質問されると、バッグの中身を想像するに「うまい棒」が入っていそうとのこと!!

このように、「イメージ表現+言葉による説明」で、「感じていること」が生き生きと伝わってきます。

また、真ん中の陶芸の切り抜きを見て、「陶芸をしてる人はどんな感じなんだろう。気持ちよさそう」「陶芸やってみては?・・・」「そうだね、やってみようかな〜」と言う話の流れになりました。何気なく選んだ切り抜きであっても「心惹かれるもの」を選んでいるのですね。このように、うっすらとしか気づいていなかった気持ち、あるいは全く気づいていなかった気持ちに気づくこともあります。

この方は、ワークの後もコラージュを見返して、生きていく上で大切にしたい考え方や、求めているものに気づかれたそうです。

もうひとつ、別の方のコラージュを紹介しますね。

タイトル「お友達」

上のコラージュの「原体験」の文字と、切り抜きから思い浮かぶことをお聞きしていると、子どもの頃の大切な思い出に行き当たりました。「学校の帰り道、土手を歩いていて、一人なんだけど一人じゃないように感じていた」ことがあったそうです。この体験は、何故か分からないけれど、今のご本人にとって大切な「原体験」であると感じられたそう。
このワークの数ヶ月後、この方は、たまたま同じ土手を訪れる機会があったそうです。(遠方にも関わらず、偶然ですね)そこで、彼女は、「過去の自分をもう一度受け入れる」とても大きな体験をしたと語ってくれました。
(これらはご本人の承諾をえて掲載しています)

このように、大切な「原体験」を思い出すきっかけになったり、自分の気持ちや大切にしていることに気づいたりする。。。自分を知ることが、自分を受け止めて大切にすることにつながるのではないでしょうか。

長野県松本市でコラージュ・ワークショップを開催しています。

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