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アメリカで乳がん

昨日は病院でキモセラピーに耐えられる心臓の持ち主かチェックをしに行きました。
病院のエレベーターで2人の女性と一緒になりました。その一人がキャンサーキャップと呼ばれる癌の時にかぶる帽子をかぶっていました。とても素敵なデザインだったので、どこで買ったのか聞いてみました。
その女性は癌だから、この帽子をかぶっているというので、「私も同じ病気だよ。」というと、彼女は両胸癌だったこと、それは治ったのだけれど、今は違うところに移転しているから、その治療をしている事を教えてくれました。そして、名前を聞かれ、あなたの為に祈ってもいいかと聞かれました。

女性2人と私が手をつなぎ、駐車場で祈りを捧げました。彼女の心からの祈りに思わず涙ぐんでしまいました。

この病気のおかげで色んな事を考えたり、思ったりする機会が増えました。

例えば、私の50年の人生で、お医者さんにかかったのは、不妊治療2年、レーシック、そして胆嚢摘出の3回。その時、その時お医者さん方がきちんと治療をしてくださったから、今の自分があるのだな。今後、自分の仕事をする時には同じようにプロとして仕事をしていきたいと思いました。

約2か月前、右側の横っ腹が痛いなと感じました。どこかでぶつけたのかなとあまり気にしていませんでした。1週間後に右の横腹に鉛筆がぼこぼこしたような塊ができていて、2週間後にそれは消えたのですが、今度は胸に針を突き刺したような神経痛が起こり、授乳をしている時のような重たい張るような感じがしだしました。3週間目にもそんな事が時々起こっていたので、病院にいく事にしました。先生は胸に腫瘍があるのでマンモグラフィ検査をするように言いました。そこから1週間待って、マンモブラフィを行いました。マンモグラフィーで腫瘍の大きさや場所の把握しました、その後、もう1週間待ち、生検をして腫瘍にタグを付けました。このタグをつける事によって、もしこの腫瘍が癌である場合、切除の目印にするために着けるそうです。生検の結果癌であることが分かり、MRT、CTスキャン、骨に移転していないか見るテストの3つをやるのに3週間待ちました。そして、やっと癌の主治医と会う事が出来たのは腫瘍があると分かってから2か月。その間、治療は施されず、CTスキャン等のテストを待っては受けてするだけでした。予定を入れて下さる看護婦さんに腫瘍が大きくなっているのを感じるので出来るだけ早く次のテストの予約を取ってほしいと何度も電話をしてしまいました。看護婦さんはいつも明るく接してくれて申し訳なかったので、最後のスケジュールを取る時には本当に今までプッシュしてしまって、ごめんなさいね。命とかかわる事なので、と一言添えておきました。すると、いつものように、明るく「気にしないで、大丈夫よ。」と答えてくれました。感謝です。

その後、癌の主治医に会い、今の状況を説明していただいただきました。Her2という大きくなるのが早いプロテインを元にできた癌1つとエストロジェンをもとにできた小さな癌1つと、わきの下に転移したものが1つある。ステージ3の癌という事が分かりました。

3月までは何の違和感もなかったのに。触っても何も感じなかったのに、この2か月でステージ3の癌患者になってしまった。

私は子供の頃から大きな病気やケガをする事なく大人になりました。煙草もお酒も飲まず、体重も標準、運動も毎日犬と歩いている。オレゴンという田舎町、環境はそんなに悪くないはず。家族に乳癌の人はいない。しいて言えば、父が私が子供の頃ヘビースモーカーで40代でたばこをやめ、70代で肺がんでこの世を去っている。
人生100年時代の今、まだ半分しか生きていないのに。なんでこんなことに。なんだか現実味を帯びない。

医療って、発達していっているんですね。主治医は全てが上手くいけば来年の今頃には今までと同じ生活に戻っているとおっしゃってくださいました。

ステージ3と言えば、今回完治しても次の10年で生存している人が60%くらいとどこかで読んでショックを受けていると、友達の看護師が、10年でしょ、大丈夫だよ。医療は進化し続けているんだからと勇気づけてくれました。いい友達がいる事に感謝です。

「まだ待つんですか?!!」

先生が現状説明した後、「看護婦が次のスケジュールを取るのに、2週間以内に電話をしてくる。」とおっしゃった時に思わず出てしまった言葉。

先生はもう一度、私の資料を見ると、4月から始まったのね。今日キモセラピーを発注しておくわ。と言ってくださった。
そして2週間以内に連絡がくるといわれていましたが、次の日に予約を入れる電話がかかってきて、とっても嬉しくて涙が出るほどでした。

次はキモセラピーに耐えられるだけ心臓が動いているか検査をして、注射針を時下に体にささなくても薬を入れるポーターを体の中に埋め込む手術をして、先生と会って2週間後に薬(キモセラピー)が入れられることになりました。


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