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私ならどうするだろう

数年前「そして父になる」という映画を観た。
地元群馬が撮影の舞台となった映画というのと福山雅治さんが主演ということで、気になって観に行ったのだが、内容もとても考えさせられるものだった。

実際にあった子ども取り違え事件をもとに創られた映画で、二組の夫婦はそれぞれお互いの赤ちゃんを実子として育ててしまう。
小学校に上がるころそれが発覚し、その結果、夫婦は今まで育ててきた子どもではなく、血のつながった子どもを家族として迎える。

たまたまラジオでこの映画の話題が出たので、夫と「もしそのようなことが起こったら、どうするか?」という話になった。
とてもセンシティブな話なので、簡単に結論は出せないが、私だったらそれまで育ててきた子どもをそのまま育てたいと思うだろう。
自分の感覚だと、女性は子どもを産むから母になるのではなく、育てる過程で母になっていくと感じる。そして、子どもの人格形成の大事な時を一緒に過ごしてきたことを考えると、血は繋がっているが初対面の子どもより、それまで一緒に過ごしてきた子をそのまま育てたいと思った。
赤ちゃんの頃一緒に過ごした濃密な時間は、何にも代えがたいものだと思う。

ところが、夫は血のつながりの方が大事だと思うとの見解だった。
理由は話さなかったけれど、彼は長男なので、自分の家を背負っているという自負もあるのかもしれない。また、子どもと一緒に過ごしてきた時間はおそらく私の5分の1くらいだから、過程よりも血縁という証拠が大切なのかもしれない。

実際に、このような取り違えは昔は割とあったそうだが、その場合は映画と同じ判断がされる場合が多いそうだ。

もし、自分にそのようなことが起こったとしたらと考えると、ぶっちゃけ、取り違えが起こったことを教えないでほしいかもなあ。

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