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孤独を楽しむ


作家の本田健さんと写真家の宮澤正明さんがコラボした『魔法の言葉 不思議な写真』というフォトブックがある。



見開き1ページに宮澤さんの写真が1枚、健さんが言葉がひとつずつ載っているので、時々パッと開いてメッセージをもらっている。

今日開いたページに書いてあったのは

「孤独を楽しむ」

「孤独」というと、世間ではマイナスのイメージを抱きがちだと思う。

淋しそうとか、友達がいないとか。

そして、孤独はいけないもので、孤独でいることは恥ずかしいこと。
私も、以前はそう思っていたこともあった。
というより、思わされていた。

出かけるときなど友達といないといけないような気がしていた。
誘う相手がいないと「自分はなんて寂しい人間だ」、と落ち込んだ。
でも、形だけの友達と出かける時の方が気を使ってばかりで、実は孤独を感じたりもしていた。

ある時思い切ってひとりで映画を観に行った。
週末の映画館。周りはカップルか友達連れ。

ところが、、、淋しくはなかった。
それよりも、好きな映画を誰の目も気にせず、自分ひとりで堪能できる喜び。

あの時から、孤独を楽しめるようになったと思う
そして、孤独を楽しめるようになると、「誰かと一緒にいないと寂しい」という感覚が、なくなってきた気がする。

孤独な時間というのは、自分と対話する時間、自分と繋がる時間でもある。
常に他人と関わり続けていると、自分に還ることができない。
「自分は何を考えているのか、何を感じているのか。」
そんなことをじっくり味わう。
それはとても贅沢な時間。

孤独を自分のものにできて、楽しむことができると、人と心から繋がる準備ができる。
そんな気がする。

一度ページを閉じて、目をつぶってもう一度開いた。
また、
「孤独を楽しむ」
という言葉が、目に飛び込んできた。

「もっと自分と対話しなさい、自分と繋がりなさい」
というメッセージなのかもしれない。

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