介護=仮説力のススメ

こんばんは。ようちゃんです。老人ホームで介護士をしています。本日は「介護=仮説力のススメ」という話をしたいと思います。

今日の出来事です。最近、食事の量が少なくなって来ている男性がいます。自分で食べる方なんですが、好みやタイミングがあるのか、食べることもあれば食べないこともありました。パンが好きでパンを食べていましたが、飲み込む力が弱く、ムセ込みがあるのでパン粥を食べています。
食事に集中が出来ず、途中でお部屋に戻って横になってしまうことが多くありました。ある職員からは「なんでお部屋に戻るの。食べなさい」なんて言われてしまう場面もありました・・。

今日、私がどんなアプローチをしたかというと、「ご飯ですよ」と声をかけるとお部屋から自分で出てきてくれる方だったので、途中で横になってしまったら、タイミングをみて、繰り返し声をかけてみました。結果、その度、お部屋から出てきて少しつづ食べては戻ると4回来る返し、食べることが出来ました。

ではなぜ、私は繰り返し声をかけてみなのでしょうか???


認知症の特徴の一つに『体験した出来事そのものを忘れてしまう』ということがあります。昨日の何を食べたのか思い足せないではなく、食べたことを忘れてしまうことがあります。なので、この男性も「食べたことを忘れてしまうことがあるのではないか」と仮説を立てて、タイミングをみて、繰り返し声をかけて対応してみました。いままでは、『落ち着きがなく、食事に集中できず問題のある人』と思われていましたが、視点を変えてアプローチをすることで、一つ問題が解決に向かいました。

食事の習慣はひとそれぞれだと思います。私は3食きっちり食べますが、朝食べない人、夜量を少なくする人、ご飯派、パン派、時間などたくさんの視点があります。目の前の方はどんな習慣、こだわり、があり、どんな反応をしているでしょうか。

今回は『介護=仮説力のすすめ』という話をされていただきました。介護は仮説を立ててアプローチを繰り返す『トライ&エラー』の繰り返しだと思います。目の前の高齢者が少しでも幸せに生活するにはどうすればよいのか。考えるきかっけになればうれしいです。

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