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夫が市議会議員になることができました。

お久しぶりです。noteの更新が約3ヶ月ストップしておりました。
この3ヶ月、怒涛の日々を過ごしておりました。

何故かというと、、

夫・ゆうちゃんが5月22日に執行された石巻市議会議員一般選挙に立候補したからです。

(みなさんにも親しみを持ってほしいので、普段通りゆうちゃんと呼びます。)


東日本大震災直後の4月あたまに福岡から来て、
石巻で出会った仲間とボランティアチームを立ち上げ活動していたゆうちゃん。

「ボランティアのお世話になってばかりで申し訳ない」という方の声に、
じゃあ、ボランティアじゃなく同じ石巻市民ならいいじゃんと、
震災から4ヶ月後の7月に住民票を移し石巻市民になったゆうちゃん。

その年の9月から昨年12月まで10年間、
石巻市社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターとして、
地域の方々と共にたくさんの課題と向き合ってきました。


様々な課題を抱える人と触れ合う中で、
『今、この人がこの状況に置かれているのは、この人のせいじゃない』
ということを何度も感じたそうです。


11年前、突如巨大な地震と津波がこの街を襲ったように、人生はいつ何が起こるかわからない。

巨大な自然災害が起こるかもしれないし、
感染症が世界的に流行するかもしれないし、
戦争が始まってしまうかもしれない。

もっと身近なことで言えば、
急に職を失うかもしれないし、
事故に遭うかもしれないし、
犯罪に巻き込まれるかもしれない。


今、無関係だと思っていても、誰でも何かの当事者になる可能性がある。

私にも、あなたにも、あなたの大切な人にも。


ゆうちゃんは『誰もが大切にされる石巻』を目指しています。


もし、両親に認知症状があらわれたとしても、
地域のみんなに優しく見守られ、
介護に疲れても当事者同士が気軽に交流できる場があって、
大変なことやつらい気持ちを分かり合える社会なら、
今よりもっとみんなが少しずつ幸せになれるはず。


もし、子どもが、今の社会ではなんらかの障害と呼ばれる状態を持って生まれてきたとしても、
社会の方に障害はあるんだと位置づけ、それを取り除いて、みんなが住みやすい社会になれば、
『障害者』という区別もなくなるはず。


『誰もが大切にされる』= みんなが相手の状況をわかってあげられて共感し合える状態


そうなれば、世界はもっとあたたかい気持ちや小さな幸せで満ち溢れていくと思います。


どれだけ素晴らしい政策を掲げても、
どれだけ立派な政治家がいたとしても、
みんなが抱える課題を無くすことはできません。

それはなぜか。

この石巻、日本、世界をつくっているのは、私やあなただから。

私たち一人一人が、当事者意識を持たないと世界は変えられない。

でも、逆を言えば、
みーーーんなが、「石巻を、日本を、世界をより良くしよう!」って動き出したら、一瞬で多くの課題が解決するはず。


やから、ゆうちゃんは『誰もが大切にされる石巻』を実現するために、
市民みんなが、学べる、学び合えるようにします。

『学ぶ』って、学校教育のことだけじゃない。

福祉も子育ても地域づくりも、
全てにおいて、今どんな課題があるのか、
どうやったら解決できるのかを、
市民一人一人が学ぶきっかけを提供する。


人生をより豊かにするための、生涯学習の場や機会をつくり出していく。

学び合う中で『お互い様』が地域の中で育っていく。


とはいっても、政治や様々な課題って、一般市民にとってハードルが高いのも事実。

ゆうちゃんは、誰にでもわかりやすいように、丁寧に、楽しく伝えることも大切にしています。


また、まだまだゆうちゃんや私の知らない課題が多くある。
まずは、どんな課題があるのか、何に困っているのかを知ること。
そのために、対話を一番大事にしています。


付き合い始めた頃から、
いずれは市議会議員になって、石巻をより良くしていきたいと言っていたけど、

前回や前々回の市議選の時に「立候補しないの?」と聞くと、
「今じゃない」「まだ実績が足りない」と言っていて。

正直、社協で働くうちに、市議を目指す気も無くなったのかなあーなんて思っていた。


でも、3年前やったかな?
食後のお皿を洗ってくれていたゆうちゃんが急に
「ねぇ、みぃや。仕事辞めていい?」って言い出して。
「えぇ!?どした?! なんかあった?!」って聞いたら、

「次の市議選に立候補しようと思って。」って。


あぁ、ゆうちゃんの中で、ついにその時が来たんやなあと思って、
めちゃくちゃ嬉しかったなーーー


ゆうちゃんが去年の12月に仕事を辞めたことや、市議選に出ることについて、

「娘ちゃんまだ小さいのに大丈夫なの?!」
「よく反対しなかったね。」
「奥さん、大変だよ〜」

って心配してもらうことも多かったけど、


結婚する時も、出産する時も、大切にしていたことがあって、
妻になっても、母になっても、私の人生は私のもの。

それと同じように、

夫になっても、父になっても、ゆうちゃんの人生はゆうちゃんのもの。

家族のために我慢するんじゃなくて、
家族やからこそ、お互いの人生を応援したい。

娘にも『自分の人生』を歩んでもらうために、
まずは親である私たちが、自分の人生楽しまないとね!

娘に挑戦する姿を見せてくれて、本当にありがとう!!

10年越しの夢を叶えたあなたは最高にかっこいい!
本当におめでとう。


また、本当にすてきな仲間に恵まれたおかげで、楽しみながら動くことができました。

もちろん、しんどいことや大変なこともいっぱいあったけど、

事務所で作業しながらおしゃべりしたり、
みんなでポスティングしたり、
辻立ちをしたり、
選挙カーで走り回ったり、
ゆうちゃんと二人で、石巻市内を自転車で駆け巡ったり。

めっちゃ楽しかったなーーー

みんなと想いを一つに駆け抜けたこの数ヶ月は、
青春の1ページのようにキラキラと輝く思い出です。


ゴールデンウィークはみんなでポスティング!
みんなが代わる代わる娘の相手をしてくれて、ほんとありがたかった!
ゴールデンウィークは、毎日とっても気持ちのいいお天気だった!
みんなで一緒に辻立ちもしたよヾ(@^∀^@)ノ”
たくさんの方が手を振り返してくださって嬉しかった♡


今回の選挙は、30名の定数に対して過去最多の43名が立候補するうえに、新人が16名という激戦で。


私たち夫婦は石巻に親族も同級生もおらず、地縁・血縁が何より大事と言われる地方選挙での当選は難しいと何度も言われました。


私たちのことを思って、

「地縁・血縁がないうえに、新人無所属初出馬で当選することはまずないから、落選してもそんなに気を病むことないからね!」

「まだ若いんだから、何度でも挑戦すればいいからね。」

という言葉をかけられたこともあります。

その度に、ああ、当選するとは思われていないんだなという虚しさや悔しさを感じたことも正直ありました。


それでも、

「地縁や血縁を超えた強い絆がある陣営だ」と言ってもらえたり、

「あんたたちみたいに、血の繋がらない家族がこんなにもいる夫婦、石巻にいないっちゃ!」と言ってくださる方がいたり。

何より、いつも一緒に動いてくれる仲間たちが「大丈夫!絶対当選するから!」と信じて一緒に走り抜いてくれました。


ゆうちゃんが当選することができたのは、本当に本当に、応援してくださったみんなのおかげです。

震災直後のボランティア仲間やバイト仲間、元同僚、クライミング仲間、仕事でお世話になった方などなど、

私たち夫婦が11年間で出会った方々の総集編のような感じで、本当にたくさんの方に応援していただき、支えてもらいました。

それだけでなく、家のポストに入っていたリーフレットを読んで事務所を訪れてくれた方や、
友人の友人、友人の職場の同僚の娘などなど、新しい仲間もたくさんできました。


「あの議員、いいよね。」じゃなく
「あの議員もだけど、その陣営(仲間たち)もすてきだよね。」って言ってもらえるような、ほんと自慢の仲間たちです。


一緒に動いてくれた仲間、
ゆうちゃんに投票してくださった方々、
応援してくださった方々、

みなさんへの感謝の気持ちをずっとずっと大切にしながら、
これからも石巻をよりよい街にしていくために、力を合わせて頑張ります!!


選挙後、ずっとずっと「当選できたのは本当に皆さんのおかげです」って言い続けたところ、

ゆうちゃんが、「俺も頑張ったんだけどなあー😩」って冗談で拗ねてたのが面白かった😂笑

みんながこんなにも応援してくれたのは、11年間石巻のために動いてきたゆうちゃんを見てくれていたからやと思うよ😌✨




今回の選挙では、候補者の中に、一緒に当選したい大事な仲間がいました。
(彼も無事に当選できました!)

でも、その話をすると
「敵なのに何言ってんの!」と言われることも多くて。


でも、敵じゃなくて、石巻をより良くしたいと願い一緒に動いてきた仲間だ。
そしてこれからも、一緒に動いていきたい仲間。


選挙だからって大切な仲間を敵扱いして、自分だけよければそれでいいっていう候補者と、
選挙だといっても、お互いをリスペクトしあって、共に当選を目指す候補者、

私だったら後者がいいし、そうでありたい。


選挙カー同士がすれ違う時に互いに健闘を讃えあったり、他の候補者の選挙事務所の前を通る時にエールを送ったり。

そういうやりとり、めっちゃすてきやなあって、今回めちゃくちゃ思った。

選挙は戦争じゃない。
『意思表示』だ。

候補者にとっては、「こんな社会を目指します」という意思表示。
市民にとっては、どの候補者に賛同するかという意思表示。


選挙活動で動く中、まさに小さな『意思表示』の連続で。

「政治家に真っ白な奴なんていない。
 みんな、グレーだ。
 白寄りか、黒寄りのグレーかの違いだ。」

選挙で当選するためには手段を選んでいられないという声に、ゆうちゃんが言った言葉。

「自分は、できる限り真っ白でいたいと思っています。
 『政治家はみんなグレーだから』と同じことをやっていたら、何も変えられない。
 結局、自分も『どうせ政治家なんて…』と言われる政治家になってしまう。
 俺は、それを変えていきたい。」

自分の夫ながら、めちゃくちゃかっこいいと思った。
(実際は、世の中にも石巻にも真っ白な政治家もたくさんいるんやけどね)


また、選挙に向けて動いていると、数多くの「こうあるべき」「こうするべき」にぶつかった。

その中の一つに、『候補者の妻はこうあるべき』があった。

人によって様々な理想の妻像に、自分はどうすれば良いのかわからなくなって悩んだけど、
いつもゆうちゃんは『候補者の妻』じゃなくて『みぃや』として見てくれた。

「そんな考え、時代錯誤だよ」
「ジェンダー平等を目指してるんだから気にしないの!」
「みぃやは、ガンガン外に出てくれた方が絶対票に繋がると思ってる」
「みぃやは、一歩下がって俺を支えるんじゃなくて、一緒に並んで走ってほしい」
「なんなら、俺の前を走って引っ張って欲しい…笑」

この言葉が、私を認めてくれているようでめちゃくちゃ嬉しかった。


当選してからも、

「議員の奥さんになったんだから、あなたももっとお淑やかにね。」

「内助の功で今まで以上にご主人を支えてあげないと!」

そんな言葉もたくさんもらうけれど、


議員の妻になっても、私の人生は私のもの。
みぃやはみぃや。
何も変わらない。変わりたくない。


ゆうちゃんの大事な時にはもちろん全力で応援するし、精一杯協力するけど、

本当の自分を抑え込んだり、自分の人生を全てゆうちゃんに捧げるような『古き良き妻』にはなれないし、ならない。

自分自身の人生も大切にする!
ゆうちゃんも、それを望んでくれている。


地縁・血縁がなきゃ当選できないと言われている地方選挙で、ゆうちゃんだけでなく、地縁・血縁のない新人が3人も当選できたように、
みんなの求める『議員の妻』も少しずつ変化していけるよう、私がそのきっかけになれたらいいな。

風当たりが強いこともあるやろけど、理解して応援してくれる夫と仲間がいるから大丈夫!


素晴らしい文化や伝統は大切に継承していきたいけど、

「それ、おかしいよね」「何の意味があるの?」というような点は、どんどん変えていきたい。


小さな変化が集まれば、それは次第に大きなうねりとなって、いずれは日本を世界を変えていく。


みんなで世界を変えよう。

最後まで読んでくださりありがとうございます。 ほんの少しでも、あなたの心に響いていたら嬉しいです。