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言語化のススメ

昨日noteにデビューして2つほど書いてみたけど、とりあえず手軽に書けるのが良いですな。WordPressのブログも持ってるけど棲み分けをどうしようかしらと考え中。あ、WPの方は鯖取ってインストールしただけで、まだ何もありませんです。

昨日の記事は2つともPCから書きましたが、この記事はスマートフォンから書いてます。あと、丸わかりだけど絵はいらすとやさんね。やっぱりここの絵はかわいい。でもいずれ別の素材集も用意したいなあ。

わかる言葉で理解する

閑話休題。

数学のチカラをつけたい、これは全ての受験生に共通した願いだし、私の願いでもある。まだまだ私もヒヨッコだもの。で、その方法も十人十色なわけだけど、私が一貫して生徒に見せるようにしているのは「砕いた言葉で理解する」ということだ。

難しそうな名前をつけて覚えたところで、本質が分からないのではまったく意味がない。自分が分かりやすい言葉にして理解することを勧めている。前回の質問力にしてもそうだけど、言葉を使う力をフル活用すべきだし、指導する側としてその力が開花するように持っていきたいとも思う。

例えば順像法と逆像法

これは受験数学界では有名な概念。同じカテゴリーに線型計画法なんてのもある。私は高校生の頃からこの名前が嫌いだった。だって字面を見ても何やってるかわかんないんだもん。ある雑誌では順像法を順手流、逆像法を逆手流なんて呼ぶけれど、これはなおよろしくないと思っている。逆手の方がなんだか裏技っぽく響くから。実際は逆手の方こそ正攻法に近いのに。

これが何なのかを(数学に関係がない人にも伝わるように)ざっくり説明すると、「ある人の行動範囲」を把握するための道具だ。その人の動きが直接目に見える場合は動画で記録し続けていればいいけど、見えない場合にどうするか?というものである。実際にやることは「取り調べ」だ。表現はいろいろあっていい。「アリバイ探し」でもいいし「質問大会」でもいい。

彼に電話をかけて、「もしもし、あなた昨日梅田の吉野家行った?」と聞く。「行ったよー」と返事が返ってきて、吉野家に◯をつける。「じゃあヨドバシ行った?」と聞いて、「行ってないよー」と返事が返ってきたらヨドバシには×をつける。これを行った可能性がある場所すべてについて実行し、データを総合(◯がついた場所を全部拾い集める)すれば、昨日の彼の行動範囲がちゃんとわかる。こういうことだ。

こうして「何をやっているか」が分かれば、それを自在に引き出せるようになるために必要なのは難しそうな名前ではなく、「すぐに思い出せる標語」じゃないかなと思うのだ。私が講義でよく使うのは「範囲がわからないならこっちから尋ねよ」というもの。この標語は使いはじめてもう15年くらいになる。超ロングランである。

何をやっているか?

結局数学って、これがわかれば勝ったようなもんなのよね。わからないからみんな解答の丸暗記に走り、当然のように試験に対応できない。学習している側も「何をやっているか」をきちんと理解できた瞬間はやっぱり気持ちがいいらしく、講義なり質問対応のときにそれが得心できた生徒さんは例外なくとびきりイイ顔をしてくれる。そしてそのために必要なのは、長くてもいいから自分の言葉で理解するということなのだ。

条件付き確率

書いてて今思い出したけど、去年「条件付き確率」が何なのかわかっていない生徒さん(浪人生)の対応をしたときがちょっと面白かった。

私はよくこの概念の説明のときにパチンコのスーパーリーチの信頼度ってやつをそれとは分からない形に言い換えて提示するんだけど、その浪人生は見事「先生、それパチンコみたいっすね」と喝破してしまったのだ。

なんやお前、パチンカーか!
はい!
アホかー今年は勉強せえよ(大笑)
うえーい\( 'ω')/\( 'ω')/
じゃあ改めて言うとくわ、条件付き確率はスーパーリーチの信頼度や!
わっかりました!!(満面の笑顔)

普段見てる生徒じゃなかったからそれっきり交流はなかったけど、あいつおもろかったなー。結局合格できたかな?できたと信じたい。あの笑顔は本当に数学がわかった人の心からの喜びだった。

まとめ

難しい言葉を使う必要はない。自分の言葉で説明して納得することで力がつくし、なんなら説明を考えることで言葉の力も強くなる。

2学期始まりますね。受験生諸氏のご健闘を祈ります。

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