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20190614「やるだけで赤字の仕事」

1年に1回だけ発注のある仕事がある。やるだけで完璧に赤字で、ボランティアみたいな仕事だ。紹介してくれた人が超恩人なので続けてはいるが、その人も退職してしまい、意義も薄れてきた。
毎年、先方の担当者が代わり、最長半年もかかる。原稿の揃いがバラバラでスケジュールが難しい上に、修正量も多い。毎年トラブルが大小頻発する。とにかく手間だけがかかる案件だ。
この案件で担当さんは、原稿のやりとりとスケジュールしか管理できないので、問題は組織全体と原稿作成者だなぁと、毎年思っていた。
歴代担当さんは振り回されてかわいそうであった。そら毎年代わるわ。

4月に今年度分の打ち合わせに行き、ぼちぼち第一弾の原稿が届き出してはいた。明らかにダメでしょっていう原稿が届きそうだったので、先に担当さんに懸念を伝えてたら、担当さんも懸念に思っていたらしく、既にそれを作成者に伝えておいてくれたそうだ。

担当さんが、とても申し訳なさそうなので「担当さんは悪くなくて、ちゃんとできない作成者が悪いと思ってます」という旨を伝えた。担当さんも同じ思いらしく、制作末端側の結束は高まった。
そのやりとりの中で、担当さんが「原稿作成者から『担当さん、今年は厳しいのね』と言われた」と漏らした。

締め切り守れない、フォーマット守れないを指摘してるだけなのに。全然厳しくないよ。普通だよ。

こういう、組織自体を仮想敵にして担当さんと結束するケースあるある言いたいから言うと、まず担当さんが退職しがち。担当さんがやりたがらなくなりがち。結果案件があまり長続きしなくなりがち。
話題の案件は性質上毎年必ずあるので、先述の通り担当が毎年代わりがち。
こんな感じで、たとえ担当さんと仲良くなれそうでも、その機会がなくなっていきがちである。

逆に担当さんとドライな感じだと「あんまりハマってない気がするし、次は無いかな」と思っていても、意外と続いたりする。なんか予測が難しい。

まだ完全なスタートを切れていないこの今年の案件。すでに嵐の予感である。
懸念の原稿は、自分たちの対応も虚しく、あまり改善されない原稿が届きそうなのだが…。

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