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お寺の掲示板⑧何度でも君に逢いたい

さよならが迎えに来ることを 最初からわかっていたとしたって
もう一回もう一回、もう一回もう一回
何度でも 君に逢いたい
ミスターチルドレン『HANABI』

仏教の教えには人間の苦しみが定義されている。
大きなものに、四苦(しく)というものがある。
この世に生まれること、老いること、病気になること、死ぬことの四つ。
また、小さなものが四つあり、その総称として四苦八苦(しくはっく)という言葉になった。

小さな苦しみの一つに【愛別離苦】(あいべつりく)というものがある。
どんな大切な人とも必ず別れがやってくるという意味。
年老いた父親でも幼き娘でも別れの時はやってくる。

ミスターチルドレンの『HANABI』のサビ部分は、愛別離苦を描き、それに対する桜井和寿の考える救いを示している。
【別れがあるなら、何度でも出会いたい】
大切な人との別れを経験すればこそ、出てくる言葉だと思う。
別れは真理だが、出会いは真理ではない。それを桜井和寿は理解したうえで、【逢いたくなったときの分まで寂しくなったときの分まで もう一回×4 君を強く焼き付けたい】とも続けている。

人は必ず別れの時を迎える。そんな当たり前のことに気付かず日々を過ごしてしまう。
玄関を出たときが最後の別れになるかもしれない。駅のホームで手を振ったときが最後の別れになるかもしれない。
ならば、どう生きれば良いのか。
この歌の中にヒントとなる歌詞があった。最後に貼っておきたい。

【笑っていても 泣いて過ごしても 平等に時は流れる 未来が僕らを呼んでいる その声は今 君にも聞こえていますか?】

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