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油断していた、ドーラの破壊力  440

猫の食欲が上がってきたことでわかる秋の到来。

お店にはあっという間に栗やかぼちゃの「秋味」がズラッと並び、これを「旬」とか「季節感」とかいうのもちょっと…気持ちも頭も追いつかなくなってきた。


先週の金曜ロードショーで放映されていた「天空の城ラピュタ」。
オンタイムで放映は見ていないけれど、SNSではその登場人物やセリフから作品にまつわるお話まで賑やかに展開されていた。

その中にドーラのイラストを描ていた方がいたのだけど、そのドーラが吹き出しで言うのだ

「だてに女を50年やってるんじゃないよ」と。


え?…ドーラ、同級生じゃん!
えー!ドーラかっこいい女ボスで、いつまでも年上だと思ってたっ!
いつの間にか同級生になってるやんっ!

まぁ、こういうことはサザエさんが24歳だとか波平さんが54歳だとか、そんな話に続いて行きがちかもしれないし、自分の年齢云々みたいな話になりそうなものだけど、今回のドーラはちょっと違う衝撃をわたしに与えてきた。


それは
「え…歳一緒でも、わたし全然あんなにかっこよくないけど」
というヤツ。

ガッツリ仕切れて頭イイ、適度に(まぁまぁ?)悪くて胆力最高、そしてちらほらと見える乙女味…
ある意味最高じゃないか!


その昔、わたしは早く歳を取りたい派だった。
20歳頃までは年齢より上に見られることが多かったけれど、それでも早く歳を重ねたいと思っていたのはその数字がもたらす自由や解放が欲しかったからだと思っていたけれど、実は「その中身を搭載した人間になれる」ということに憧れていたのかもしれない。

でも、その「中身の搭載」は自動じゃなかったんだよね…。

ある年齢になったからって、その機能がある朝目が覚めたら搭載されてますなんてことはないのだ。

しまった…わたし、完全に何か大事なことをすっ飛ばしているのでは?なんて気になってくるから恐ろしいw


宮崎アニメに出てくる女性たちは監督の思いなのかなんなのか、本当にステキなキャラがたくさんいる。
ドーラを筆頭にクシャナ、エボシ、ジーナにオソノさん、リンさん…。

あー…しまった。
わたしは「憧れる」ってことを間違っていたのかもしれない。
というか「あんなふうになりたい」を恐ろしくぼやかしてきたのかもしれない。

「なれそう」みたいなところを置いておいた方が周りにも分かりよいだろうみたいな、よくわからん、それこそピンぼけのゴールを、ゴールらしきものとして掲げた、もしくは掲げたフリをしていたのかもしれない…

って書いていて気持ち悪いぞ、本当に。


なんというか、こういうところのストレートさがなかった、こじれていたってことを「だてに女を50年…」をきっかけに自覚することになるとは…さすが、女空賊のボスである。
そりゃズボンのすそから銃と弾も出せちゃうよ…。

そして、ドーラはそもそも海賊でもあったらしいなんて聞くと「え…瀬戸内育ちのわたしにも一応カケラほどの海賊遺伝子は入っているはずなのだけど…」なんてジリジリ寄せていこうとするわたしの小ささよ…。

目標を書き換える秋の気配がしている…。




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