6/29The Guardian書評-チュニジアでのボート転覆急増-

こんにちは! 今回ピックアップした記事は"37 people missing after boat capsizes between Tunisia and Lampedusa" チュニジアボート転覆。37人が行方不明。 という記事です。

内容
国際移住機関IOMは23日チュニジアとイタリアのランペトューザ島間でボートが転覆し乗客の37人が行方不明だとした。生存者としてあげられた4人を含む乗客はサハラ以南のアフリカ出身であり、これはチュニジアでの差別を逃れるために多くの移民が地中海を超えて移住していることの現れであるとされている。昨年の11月以来チュニジアから地中海経由でランペトューザ島に到着する移民を乗せたボートは急増しており、転覆し救助された人の中にはチュニジアに連れ戻された人も多いという。

なぜ移民が急増しているのか
今回のガーディアン記事においては昨年の11月以来移民が増加していると述べられていたが、それに加え今年4月から始まったスーダンの内戦の影響で移民が急増しているといった見方をする記事も多く見られた。チュニジア中部に位置するスファックスでは元々チュニジア人が欧州への密航ルートで使用することが多いエリアであったが最近は黒人の密航者が増えている。理由として今年2月にチュニジアのカイス・サイード大統領が黒人移民に対するヘイトスピーチを行ったことから黒人差別の傾向が加速し多くの黒人移民がこのエリアに集まったことが考えられる。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、スーダンの戦闘で周辺国に50万人以上が逃れてその半分が隣国エジプトが占めており、国内避難民も約170万人に上っていると報告し、また国際移住機関(IOM)の広報員はスーダンからの道のりは遠すぎるため国境周辺で事態が沈静化するのを持っている人が多く、到着には少なくとも1年はかかるとの見解を示していた。にもかかわらず実際は内戦が始まり約2ヶ月でチュニジアに到着し海を渡り始めている現状にある。

まとめ
事態が急激に進んでいることなどからスーダンの内戦の規模や影響が深刻であることが伺えました。また、チュニジア大統領によるヘイトスピーチについては批判的に捉えましたが、チュニジア国民にとって移民に職を奪われる、治安が悪化するなどといった負の影響が大きいので一概にも今回の発言や政策を批判することはできないとも考えます。
以上で今回の記事はおしまいです。最後まで読んでくださりありがとうございました。

参考文献


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