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作家の収入は、ランクによって変わります。

作家って儲かるの?

儲かりますよ! ただし、売れる作家なら……という条件つきですが。

作家の収入

本の印税、原稿料、メディアミックス使用料(原作料)、翻訳料などがあります。

印税は本が出たとき
原稿料は原稿が雑誌やウエブに掲載されたとき
原作料は漫画化されたりドラマ化されたりするとき
翻訳料は小説が海外で翻訳されたときに支払われます。

このうち作家にとって、最も大きな額になるのは印税です。

印税の計算の仕方

印税は、定価×初版数×印税率 で決まります。

初版数というのは、はじめに刷った数のことです。

定価500円の本があり、初版数が一万で、印税率が10%なら、

500×10000×0.1=500000

という計算式になります。実際には税金が引かれたり消費税がプラスされたりするのですが、本を一冊出版して50万円ですね。印税率は昔は10%でしたが、出版不況のせいで、6%とか8%というところもでてきました。

また、今は、実売印税という、売れた分だけお金を支払うというところもあります。ウエブ小説の書籍化に多いようです。

初版数と印税率は出版社によって、作家によって、出版時期によっても違います。もっと具体的に言うと、編集者は作家をランクわけしています。このランクによって初版数が決まるんです。

作家は編集部によってランクわけされている。

Sランク 増刷がバンバンかかる。出版社の金脈
Aランク 増刷がたまにかかる。採算ラインはクリアしている。黒字作家。
Bランク 増刷がかからない。採算ラインぎりぎり。
Cランク 圏外作家。採算ラインを割る。赤字作家。

増刷っていうのは、はじめに刷った(初版)本の売れ行きが良く、まだまだ売れそうと判断したら、さらに刷り増しをすることです。

私はSから圏外まで全部体験しています。

Sランク


編集者が作家をキャバクラに連れて行って接待するそうです。私は編集者とは仕事の打ち合わせ以外で逢いたくないし、会食とか断ってたら、お歳暮お中元誕生日プレゼントがたくさんきました。ゴディバのチョコレートとかもありましたよ(おいしかったです)。ですが、自称有能編集者などの業界ゴロなど、おかしな人も寄ってくるので、ものすごく疲れます。​

Aランク

3ヶ月ごとに順調に本が出て、書きたいものが書けて、編集者のアドバイスも小説を良くするためのものになります。このクラスがいちばん仕事がしやすいです。

Bランク

編集者が「こういうのを書きましょう」とお題を言ってくるので、そのお題に従って書きます。数合わせ作家ですね。本が出るペースがどんどん遅くなり、初版がだんだん減っていきますが、ここで数字を出すとAに上がることだって可能です。

Cランク

「いい小説が書けたら見せてくださいねー」と言われて放置されます。戦力外通告ですね。

同じレーベルで、同じ時期にデビューしても、ランクによって初版も印税も違うんですよ。三倍ぐらい違うことも珍しくないです。

なので編集者は「初版数は他人(作家仲間)に言うな」と釘を刺します。「私のほうが少ない、ひどいっ! 私も××さんと同じギャラがほしい!」みたいなトラブルをなくすためでしょうね。

売れたら儲かるし、売れなかったら儲からない。それはどこも同じでしょう。作家っていうのは、編集部の依頼で小説という商品を作って納品する、普通の仕事なんですよ。

動画でも話していますので、見てくださいね。理解が深まりますよ。

後で見ようかなという方は チャンネル登録しておくと便利ですよー。

https://www.youtube.com/channel/UCMPxcLSOjZnM9P5w7CYB7yQ?sub_confirmation=1

次に私の個人的な体験談を数字を挙げて書きますが、有料100円とします。

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