土木技術者の働きがい【第9弾_建設コンサルタント編 ~デジタルサービス~】
みなさん、こんにちは。若手パワーアップ小委員会のH(委員長ではない方)です。
このシリーズでは、「土木」と一口に言っても、様々な種類の仕事があり、各ポジションで若手はどんな仕事をして、どんなことに働きがいを感じているのかを紹介しています。
今回は第9弾「建設コンサルタント編~デジタルサービス~」になります。
かなりニッチな分野になりますが、参考になりましたら幸いです。
前回の記事はこちらのリンクからどうぞ。
1、建設コンサルタントにおけるデジタルサービスとは?
ひとことで言うと、主に官公庁を対象に「業務支援システムの検討・設計構築・運用保守」を行っています。
土木分野ですと、道路・河川・港湾等において利用されるシステムが対象となるイメージです。
なぜ、建設コンサルタントがそのようなことをしているのか?メーカーがやればいいのではないの?と思うかもしれません。
建設コンサルタントは、道路・河川・港湾等のインフラ関連の事業に精通しており、「各事業がどのように実施されているのかがわかる(=運用がわかる)」、「どのような課題を抱えているのかもわかる」ので、顧客に寄り添ったシステムにカスタマイズして、提供することができるのです。
メーカーさんは、一定の仕様に基づいて作成した製品を”売る”ことが主なビジネスモデルとなるので、そのあたりがメーカーさんとの違いかなと思います。
※あくまで筆者の主観です。もちろんメーカーさんも土木分野のシステム導入実績はたくさんあります。
2.私の仕事
わたしの主な仕事は、防災システムの企画・設計です。
災害発生時において、官公庁の職員は人命を守ることを最大使命として、さまざまな災害対応活動を行います。
例えば、国土交通省においては、管理しているインフラの被災状況把握・早期復旧などが主な災害対応業務になりますが、この業務を実施するうえでたくさんの課題があります。
『地震発生後、どこでどんな被害が発生しているか早急に把握したい』
『災害対応状況を組織内で共有したい』
『関係機関と迅速かつ正確な情報共有を行いたい』
・・・etc
このような課題をお客さんから伺い、それをデジタルを使ってどのように解決するか検討し、提案します。
WEBシステムやスマホアプリなど、提案内容は課題や要望、制約条件によってさまざまですが、共通して考えるのは、”お客さんの業務をラクにしてあげること”。
これを第一に日々の仕事に取り組んでいます。
3.やりがい
防災システムという特性上、災害時にしか使われないシステムであるため、お客さんの抱えている要望をすべて引き出すことが難しく、想像力と対話力(想像したシステムをベースにお客さんと対話する力)が求められますが、自らが検討したシステムが実災害で活用され、災害対応に役立ったときには非常にやりがいを感じます。
また、近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)が話題になっていますが、防災分野でも例外ではありません。
これまでは「現行の運用に基づき効率化を支援する」ことを第一としていましたが、これからはDXの観点に基づき、『場合によっては運用も変えてもっとラクになるようにする』という考え方・提案が求められています。
そんな提案ができたら、お客さんからの信頼も得られて、やりがいもあることでしょう!(わたしはそのあたり修行中です)
4.おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございます。
わたしは、大学は土木系学科ではありませんでした(もっと言うと、情報系の学科でもありませんでした)が、縁あって土木業界の建設コンサルタントのデジタルサービス分野にて就職しました。
現在所属している部署もいわゆる土木系ではありませんが、デジタルを武器に様々な部署と連携することができる、大きな可能性を秘めた分野だと思っています。これも魅力のひとつかも。
少しでもどなたかの参考になれば幸いです。
R4年度も引き続き「土木技術者の働きがい」シリーズは続きます!
お楽しみに。
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