見出し画像

土木の男性育休座談会~渡邊 竜一さんにインタビュー~

土木の男性育休座談会に登壇していただく、渡邊竜一さんのインタビューです。

育休の取得期間を教えてください。

2021年8月27日から10月1日の、約1ヶ月間です。

御社の育休制度の概要を教えてください。また、御社独自に特色のある制度はありますか。

子が満2才に達する日までの間で、3回に分割して取得することもできます。
その他、配偶者の出産のための特別有給休暇は3日認められます。

取得に際して周囲の反応はどのようなものでしたか。

過去に半年間育休を取得している同僚や、シングルファーザーの上司(EM)がいた甲斐もあって、取得に際して非常にウェルカムな反応でした。
特に、上司が仕事より家族を最優先するという方針をプロジェクト当初から掲げていたので、育休に限らず家庭事由での休暇が取得しやすい雰囲気でした。

取得に至るまでの、家庭内の話し合いや、上司の方への相談など、経緯を教えてください。

3人目の子供を出産する際に(2015年3月に長女、2017年3月に次女、2021年8月に三女)初めて育休を取得しました。2人目までは里帰りにて対応可能でしたが、3人目の場合は上の子の小学校や真ん中の子の幼稚園などがあるためやむを得ず取得をしました。
上司への相談については上記の通りで、しっかりと残務処理・整理や引継ぎを行ってさえいれば問題無く取得させてもらえました。

取得してよかった点はどのようなことですか

2人目までは1カ月検診まで里帰りをして、妻の実家で対応して貰っていたため、一番大変な時期を家族一緒に過ごせなかったのですが、今回初めて産後から一緒に過ごすことができ、妻へのケアや子供のお世話だけに集中できました。今まで2人も育てたので分かったつもりでいたのですが、本当の意味で育児・家事の大変さを再認識する事ができました。

育休中に家庭内で工夫したことがあれば教えてください。

上の子と真ん中の子が嫉妬してしまうため、今まで以上に愛情を注いで接しました。現に、上の2人に急におねしょや理由もなく泣き出す事が頻発しました。
また、妻にしか出来ないおっぱい等以外の事は、極力自分が率先してやり、上二人と妻の時間が作れるようにしました。(特に夜の寝かしつけ。ママの取り合いで喧嘩になるため。)
産前では、予め予備品のストックの場所や、掃除の仕方(特にお風呂)、洗濯物の干し方(妻なりのこだわりがあるので)などを確認しておき、いざ出産後にはいちいち妻に聞かなくても事前に対応出来るようにしておきました。
それから、料理は自分が担当し、YouTubeやテレビ番組の時短テクニック等を見て色々挑戦してみました。結果、呉汁にハマっており毎日のように作っています。

取得に関連して、もっとこうしておけばよかった、という点はありますか。

今回、1カ月検診までを目途に取得しましたが、その短期間で妻の産後のダメージが当然癒える訳ではないので、最低2ヶ月は取得が必要だったと感じました。
一方で、今回育休制度を適用してしまった為、その期間は就業日数としてカウントされず、結果的にボーナスがかなり減ってしまうという事に取得後に気がつきました。経済的な面を考えると、今回のような短いスパンであれば積立て休暇を取り崩して有給として取得すべきだったかも、と反省しました。

育休後も積極的に育児に参加するために、会社に変わって欲しいなと思うことはありますか。

皮肉にも、コロナのお陰で在宅での対応がしやすい雰囲気となり、子供の送り迎えや病院へ行く間の子守りなどのちょっとした対応が、わざわざ会社を休むことなく在宅勤務でカバー出来ているので、育児をしている社員には、コロナ用の緊急在宅勤務というカテゴリーと同様な、育児在宅勤務というカテゴリーを追加して欲しいです。

建設産業、土木産業で男性の育休取得を促進するために必要と思うことは何ですか。

出産を控えている社員に対して、今までの自分発信ではなく、会社・人事から育休の取得に関するヒアリングを必ずするというフローに変えるだけでも、取得をしやすくなると感じています。
また、育休を取得した人への体験談を聞く機会を、人事等が仲介して行ってくれると、育休取得への意識が芽生え、それが会社全体に伝播していくと思います。

育休制度がもっとこうであれば嬉しかった、という点はありますか。

一番の希望は、上記の通り賞与が減額されないことです。

これから育休を取得する、しようかどうか考えている男性へ、アドバイスがあればお願いします。

育児は女性の仕事というのは古い考え方だと、頭では分かっていても、いざ子育てをする段になり妻から育児や家事を頼まれたり、子育てをしている同僚から仕事を振られたりした時には、なんで?と反射的に思ってしまいがちなので、実際にその苦労を経験し、古い考え方を払拭するためにも、育休とはとても貴重な、人生で数少ないイベントなので、出来る限り取得した方がいいと思います。
また、女性は子育てに関する事は何があっても生涯忘れる事はないと思うので、夫婦円満で過ごす為の分岐点でもあると言っても過言ではないかと思います。

育休後の働き方については、何かアドバイスはありますか

家庭に対しては、復帰後フルで仕事に戻ってしまうと妻への負担が急に増えてしまい、最悪、身体を壊して休暇をまた取得するという悪循環になってしまうので、逐一、妻にいつ休みや在宅での対応が必要かを確認すると良いです。(予防接種は、初期はかなり短いスパンでありますし、学校や幼稚園のイベント等は妻が把握しているので。)
会社に対しては、理解ある上司であれば良いですが、そうでないのならば、復帰後直ぐにフルスイングで働ける訳ではない事情を説明し、また、上記のように事前に妻にヒアリングしたことを直ぐに上司へ報告すると良いです。

座談会の詳細は、以下のリンクをご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?