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✈︎ 秋の雑詠(今年米、栗飯、枯露柿、新豆腐)


助手席へ後部座席へ今年米

今年米/晩秋(生活)

栗飯の姉貴の栗の多さうな

栗飯/晩秋(生活)

燦々と洗濯物と枯露柿と

枯露柿/晩秋(生活)

ゆづりあふ客のさざめき新豆腐

新豆腐/晩秋(生活)

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[推敲]

元句: 筆先の律動しづか女郎花
推敲: しなやかに運ばるる筆をみなめし


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晩秋の雑詠、気づけば食べ物四句。一句目から三句目は日記句風、似たような調子の句になりました。

一句目。一番下の妹の婚家は兼業農家で、新米をうちの母や姉妹たち家族に届けてくれます。今年は、妹の旦那さんが車に積んで都内まで持ってきてくれることになった、というのを聞いての一句。

二句目。台所の手伝いをしているお姉ちゃん、自分のお茶碗へ栗を多めに栗ごはんを。
「姉貴の栗の」が、お姉さんが拾ってきた栗、というような意味にとれてしまいますか?

三句目。娘が干柿が大好きで、昨秋も義母が、家の二階の物干し場で柿を干してくれたそうです。私が一時帰国した時には柿はザルに乗せられていて、義母が毎日コロコロと向きを変えていました。
「枯露柿」は山梨が有名のようですが、ここでは、家で作る干柿のことを詠みました。

四句目。うちの母の家の近所に、評判の豆腐屋さんがあります。もしそこで「新豆腐」が売り出されたら、こんな雰囲気かな?という想像の句です。

一つ前の記事の句の推敲句。
コメントでアドバイスをいただき、「律動」をやめました。また、「女郎花」を「をみなめし」に変えました。如何でしょうか。

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写真は、今朝の空。秋晴れです。
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