夜職フェミ女の愛するホストは、高確率でアンチフェミのミソジニスト
「ホスト」や「ナンパ師」という単語から、みなさんはどのような人物像を連想するだろうか。
女=ATMと信じ込んでいる冷酷なビジネスマシーン?
異常に性欲が強いチ○ポ主体で生きるセックスモンスター?
会話の8割が「ウェイ!」で占められている脳死チャラ男?
経験人数(=即数)を積み上げることに謎の執着を示す異常者?
確かに、こうした想像は間違っていない。巨大すぎる性欲の行き場を求めて街に繰り出るセックスモンスター、ウェイ系のチャラ、即数至上主義の求道者じみた狂人、女好きが高じてそれを仕事にしてしまったホスト、それぞれ界隈で多く見られる典型的な人物像だ。「軟派」という字のごとく、「チャラいヤリチン」タイプのナンパ師は決して少なくない。ナンパ師とやや生息圏のかぶるホストや女風キャストなども同様である。
しかし近年、業界に全く新しいタイプのプレイヤーが参入しはじめているのをご存じだろうか。それは「女性関連のリスクを減らしたい」という動機から活動を始める、どちらかと言えば生真面目で思索的なタイプのZ世代の若い男たちである。
彼らの想定する女性関連のリスクとは、「非モテを拗らせて頂き女子に全財産を搾取される」や「実子誘拐に遭い我が子と永遠に引き離される」といった、最近よく話題にあがる女性の加害性に由来する男性被害が多い。つまり「非モテのまま生きることはリスクである」という考え方が若い世代の男性に広がっており、ナンパや夜職を通じて女性相手の交渉力を獲得し難を逃れようという考え方が広まっているのである。
こうした問題意識が現代SNSにおけるアンチ・フェミニズムと類似しているのは偶然ではない。意外に思われるかもしれないが、アンチ・フェミニズムに対する関心は女性関係に不自由しないチャラなチ○ポたちにも広がっており、筆者を含む「アンチフェミ」的なアカウントを密かにフォローするナンパ師やホストは少なくない。
「ナンパ師」や「ホスト」と言われると、インターネットの議論になどなんら関心のないウェイなチャラ男たちというイメージを抱かれるかもしれないが、現代日本におけるヤリチンたちと接すればそうしたイメージが過去のものになっていることを痛感するはずだ。ある世代以上のオタクは「リアル=陽キャ、インターネット=陰キャ」という二項対立をどこかで信じてしまっているのだが、最早この構図が完全に当てはまらない時代が到来しつつある。
ということで本稿では、1990年代から2020年代にかけての日本の「女遊び」文化の変遷を軽く踏まえつつ、Z世代におけるヤリチンたちのアンチフェミ化現象について詳しく解説していく。
日本における「女遊び」文化の変遷
ヤリチンたちに対するイメージがかくもブレるのは、ここ30年ほどで「女遊び」の在り方が大きく変化しているからだろう。
例えばいわゆる「ナンパ」、つまり不特定多数の女性に声をかける行為というのは特に専門性のある営みとは見做されていなかった。女性に声をかける行為がある種の技能として確立され、その熟達者が「ナンパ師」という一種の尊称で呼ばれるようになったのは2000年代以降である。
では、それまでのナンパ師(ないしホスト含むチャラな男たち)はどのような存在として社会から受容されていたのか。これは
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