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家事育児にブチ切れるフェミニスト主婦はなぜ生まれるのか

火事と喧嘩は江戸の華。ではTwitterの華と言えばなんだろうか。

そう、フェミ主婦による「家事つらい」ツイートである。

地獄のような事実だが、「家事育児は賃労働よりもキツイ!」と主張する女たちがいま破竹の勢いで増加している。特に中年と異常者のSNSことTwitterでは彼女たちが最大勢力のひとつと化した感もあり、日々の「バズ」の相当部分を担っていると言っても過言ではない。

彼女たちのメッセージを要約すれば、以下の一文に尽きるだろう。

「主婦業はとてつもない重労働であり、賃労働だけをしている男性は女性よりも圧倒的に楽をしている。男性は女性に感謝し服従せよ」

ただそれだけのメッセージが、論文、エッセイ、漫画、ツイート、あらゆるメディアを使って繰り返し繰り返し拡散されている。

言うまでもないことだが、彼女たちの主張はその全てが事実誤認である。賃労働と家事育児を比較すればどう見ても賃労働の方が労働負荷が高い。それは定量的に比較すれば誰の目にも明らかな事実だ。

総務省の行った「社会生活基本調査(H23年)」によれば、最も家事育児の負荷が高くなる乳幼児期でさえ妻より夫の方が忙しい。仕事+家事+育児を合計した時間は夫の方が長く、睡眠時間や自由時間が少ないのも夫の方だ。もちろん乳幼児期を過ぎれば家事育児の負担は急減する。最盛期であっても賃労働の平均には及ばない、それが家事育児の実像だ。

正直なところ統計など見なくともこんな話は自明としか言いようがない。

しかし───。まともに社会人として働いている読者諸兄にはとうてい信じられない話だろうが、どうも「家事>>>仕事」という世界観を開陳しているアカウント群は、本気の本気であれらの主張を信じ込んでいるらしい。

なぜ彼女たちはこうまで異常な世界観を信じ込むに至ってしまったのだろう。なぜ奇妙な陰謀論にハマってしまったのだろうか。家事育児にブチ切れるフェミニスト主婦たちに共通する特徴から、この謎に迫っていこう。

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週に1-2回程度更新。主な執筆ジャンルはジェンダー、メンタルヘルス、異常者の生態、婚活、恋愛、オタクなど。

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