「王子様とセックスすればお姫様になれる」という女たちの原始信仰
古くから、女という生き物は男たちにとって「謎」であり続けた。
一体全体、何が謎なのか。明け透けな話をすれば、女たちに「性欲」と呼べるものがあるのかどうかを男たちは心底気にし続けていたのだ。
愛だの恋だのといった繰り言は、結局のところ性欲の問題である。女たちにも性欲はあるのか。あるのであればその性欲をいつどのようにして男に向けるのか。思春期の少年をはじめ恋する青年から婚活中の中年男まで、古来男たちは誰もが「女性の性欲」について悩み、考え、苦悶し続けていた。
確かに、「男性の性欲」をベースに女性を見れば、彼女たちは性欲をほとんど有していないように見える。異性であれば誰とだってヤリたがるのが男性性欲のスタンダートだが、そこまで無差別的かつ旺盛な性欲を抱く女性は絶無に近い。
といって性欲がないわけではないのは、ボーイズラブをはじめ女性向けポルノが一大産業になっている事実からも明らかである。それどこかホストクラブや地下アイドルに熱狂する女たちを見ると、むしろ男性よりも熱心に自らの性欲に従っているようにも見える。キャバ嬢に貢ぐため借金を重ねる男などほぼ居ないが、ホストに貢ぐため身体を売る女はありふれているわけで、「夜の世界」だけを切り抜いて見ればむしろ女たちの方が巨大な性欲を有しているようにも見えてしまう。
一体、女の性欲は強いのか弱いのか。
なぜ男たちはその実像を捉えることができないのか。
その答えを端的に言えば、男と女では「性欲の強弱」ではなく「性欲のあり方」が根本から違うのである。
「女にも性欲はあるのか」という問いも、「男と女どちらが性欲が強いのか」という問いも、問いの立て方そのものが間違っている。男性の性欲と女性の性欲はチューリップの光合成とガラガラヘビの捕食ほどの隔たりがあり、同種の欲求として同じカテゴリに入れることができない。だからこそ男にとって女とは謎であり続け、おそらくは女にとっての男も理解が困難なのだ。
それでは、女の性欲とはどのようなものなのか。
その答えは「王子様とセックスすればお姫様になれる」という原始信仰とでも言うべき女たちの本能的確信の中にある。
トロフィーワイフとトロフィーチンポ
「トロフィーワイフ」という言葉がある。
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