一般社団法人Colaboは保護児童を公的支援から遠ざけている可能性がある
色々な意味で話題沸騰中の一般社団法人Colaboについて、自分も違和感を抱くポイントを見つけたので少しだけ言及します。
Colaboは女子児童をターゲットとした支援団体であるということをかねてより自称しているわけですが、児童福祉系の支援団体としては活動内容が異色過ぎるんですよね。まず第一に、Colaboの支援メニューには「家庭」についての言及がほぼ無いんです。
非行や徘徊をはじめとする児童の問題行動の背後には、極めて高い確率で機能不全に陥っている家庭の問題があります。だからこそ児童福祉司やスクールカウンセラーなどの児童福祉系の支援者は、まず家庭における児童の環境調整を試みるんですね。保護者を指導したり、保護者の悩みを聞いて医療や公的制度と繋げたり、といった取り組みです。
もちろん、環境調整には限界があります。支援者がいくら粘り強く説得・支援・指導しても児童の生育環境が改まらないという事態が頻繁に起こります。このような場合は社会的養護という選択肢が検討されます。要は里親や児童養護施設で児童を保護し養育する、という選択肢です。
もちろん問答無用ですぐさま施設に送られるわけではなく、子どもシェルターなどでの一時的な保護も挟みながら、時間をかけて児童との合意を形成することになります。あくまで社会的養護は環境調整が難しいと判断されたときの最終手段です。
相談
↓
環境調整
↓
社会的養護
基本的に、児童福祉系の支援活動はこのようなルートで行われるものと言って大過ないでしょう。子供の相談に乗り、子供の家庭環境などにメスを入れ、それでもダメなら公的責任の元に児童を養護する。児童相談所ををはじめとした行政組織だけでなく、児童福祉系のNPOやスクールカウンセラーや児童精神科医なども踏襲する基本的な流れです。
…のはずなのですが、どうも仁藤夢乃さんが代表を務める一般社団法人Colaboはこのルートを踏襲していないようなんですよね。
まずColaboの支援メニューには「家庭」をターゲットにしたものがありません。児童福祉系の支援団体だと保護者を対象とした相談事業なんかを支援メニューに組み込むことが多いんですが、Colaboは児童にのみ焦点を当てて保護者をほとんど視界に入れていないように感じられます。
次に、これが最も重要なポイントですが、
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