「底辺からでも努力すれば逆転できる」という神話の嘘
自分が高校中退者向けの教育ボランティアをしていたのは2014年から2017年までの3年間ほどの期間だ。
2013年から2014年にかけて北大生シリア渡航未遂事件があり、北大生らと当時交流があった自分は発達障碍者特有のニヒリズムが心底嫌になった。
世界を嘲笑するのではなく、世界に対して肯定的にコミットすることはできないのか。彼らのニヒリズムに少しだけ染まっていた自分はそう思いなおして、その手段としてその時の自分に可能な手札で世界にコミットしようと試みた。
中学受験経験を活かして個別指導塾や家庭教師斡旋業者で働いていた経験があったので、それを安易に活かしたという部分もある。とにかく手持ちのリソースで何かやってみようと当時は思っていて、自分の手の届く範囲にあると思えたのが教育困難者に向けた教育支援だった。
家庭の事情により大学進学を断念した子供や、なんらかの理由により学校を中退したが進学意欲のある子供を対象にして、当時そこそこのアクセスがあったブログで受講者を公募した。すぐに多数の応募があった。
3年間で数十件のケースを担当したが、苦しみに満ちた3年間だった。
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