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専業主夫になると不幸になる

「専業主夫になると不幸になる」

というのが自分のかねてからの持論なのだが、ここのところ連続してそれを裏付けるようなエピソードばかりが流れてくる。

小島慶子〈エア離婚〉を選んで2年「夫婦リセットか、続行か。いま心は揺れて」

リンク先はかなりのホラーなので心臓の弱い方は気を付けてほしい。

簡単に要約すると、精神的DVを15年以上に渡って夫に奮っているのであろう小島慶子さんがそんな自分の加害性を一切自覚することなく、ひたすら「被害者」として振舞い続けそれを世間に認めさせようと絶叫しているという内容なのだが、なんというか、専業主夫を養う女性はこのようなモラハラ的メンタリティーを内面化することが極めて多い

たとえば国会議員の蓮舫さんもその一例だ。

夫の村田信之さんは定職についておらず、家計の大黒柱を担っているのはもっぱら議員を務める蓮舫さんなのだが、夫の地位は「ペット以下」とテレビの取材に答え大きな話題になった。

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夫の村田信之は「自分は植物以下の存在」であると語っているが、このような自己肯定感の著しい低下はドメスティックバイオレンスを受け続けたひと特有のものだ。家庭内で虐げられ続けてきたのであろうことがひしひしと伝わってくる。

事例をあげようと思えばキリがないのだが、このように、専業主夫になると極めて高確率で男性は不幸になる。

これはある程度統計的にも裏付けがあるようだ。例えば 平成26年版の「男女共同参画白書」には就業状態別の幸福度調査があるが、専業主夫の幸福度は専業主婦の半分以下である。

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(引用:男女共同参画白書 平成26年版「幸福度と生活満足度(男女別)」

専業主婦と専業主夫で幸福度にダブルスコアの差があるのは瞠目に値する。女性の専業主夫は正規雇用者や自営業者を追い抜き、「学生」に次ぐ極めて幸福な身分であるにも関わらず、男性の専業主夫は「非正規雇用者よりもかろうじてマシ」というレベルだ。

本論からは少々逸れるが、女性正規雇用者の幸福度が際立って低い(なんと非正規雇用者より低い)ことも注目に値するだろう。

あくまで一般論だが、男は仕事によって、女は家庭によって幸福を得るのではないか?と、この図を見ると思わされる。働くことは女を不幸にするし、家に入ることは男を不幸にするのだろう。

それにしてもなぜ、専業主夫の幸福度はこれほどまでに低いのだろう。

一般的に、専業主夫は所得の高いバリキャリ女性とのカップルであることが多い。妻サイドが転勤が必要な大企業総合職や専門職で、それを支えるために家事育児に夫サイドが専念するというのが最もありふれた形だ。

つまり世帯所得で言えば非正規雇用者よりも圧倒的に高水準であることが多く、さらに男性非正規雇用者の極めて高い未婚率(2015年の就業状態基本集計によればおよそ50.7%)を鑑みれば、家庭を持てているアドバンテージがある分本来なら幸福度も高いはずなのだ。

専業主夫の幸福度が非正規雇用者男性とそれほど変わらないというのは、このような事情を鑑みても異常な事態と言うべきだろう。金はある。妻子もいる。それなのに、金もなく妻子もいない非正規雇用者たちと幸福度が変わらない。これはいかなるカラクリなのだろう。

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週に1-2回程度更新。主な執筆ジャンルはジェンダー、メンタルヘルス、異常者の生態、婚活、恋愛、オタクなど。

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