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わかおの日記290

友達が歌舞伎町のつるとんたんでバイトしていて、夜そこに遊びに行くことになっていたので、その前の時間を有意義に使おうと思ってピカデリーで映画を観た。

黒沢清監督『蛇の道』。つまらなかった。つまらなかったと一言で切り捨ててしまうのはあまりにも簡単すぎるので、どうつまらなかったのか説明すると、全体的に間延びした感じや、全体として緊張感のある作りなのに、展開が簡単に想像できてしまう意外性のなさ、柴咲コウがフランス語を喋っていることの違和感(これはぼくが日本人だからだ)、局所局所で感じるリアリティのなさ、そういったものが有機的にからみあって味わい深いつまらなさを形成していた。ドリンクバーで元を取ろうと水分をとりすぎて、途中からはおしっこのことを考えていた。

けれどつまらない映画を観ているときは、面白い映画を観ているときよりも頭が働いて、逆に勉強になる気がした。

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