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23 母の説得始まる

まずは父に詳細を話し、どうにかなりそうであることを伝えた。
金額的に少し不安はあるようではあったが、それ以上に気がかりなのは母の気持ちだという。
お母さんの気持ちを無視して進めるわけにはいかない、という。
それは私も重々承知の上である。
無理やり入居させて、精神的に荒れたり脱走でもしたら一大事である。
その上簡単に首を縦に振ることはないという事も嫌と言うほど理解しているつもりだ。
おまけに母は説明した先から見事に忘れていく。
聞いた先から3分後には忘れているくせに、その内容が精神的に苦痛な状況を感じるや否や、泣いて部屋に籠るのだ。

私の知らないところで勝手にみんなで決めて、私は何も聞いていないし知らない!!

と言ってへそを曲げる。
こっちは飽きるほど説明しているというのに。
あげく死にたい。という。
大丈夫,その願いが叶うのはそんなに先じゃないはずだからね。
そんな風に私は鼻白む。

母の説得について父と話し合った結果、日々父が説得するという事になった。
お母さんの気持ちを最優先にしたいから、ここは慎重にいかないといけない。
父はそう言った。そういわれると私はなすすべがない。その辺は母の一番の理解者である父にお任せする事にした。




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