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引き出しが開く瞬間

私の頭の中にはたくさんの引き出しがある。
思い出や経験や記憶や考え方や最近の出来事やその時の気持ちなど、いろんなものが詰まっている。

その引き出したちは、
普段は静かに閉まっているけれど、
誰かの話を聞いていると、
突然ババババっとその引き出しが開くことがある。

ああこれも!
あああれも!
ああそれも!
と引き出しが開いて、
中身がどんどんつながっていく。

1人で考えている時はあまり開かない。
自分以外の誰かの話を聞いて、
ふと頭に浮かんだことを言葉にして、
質問して深掘りしていくと私の中の引き出しは開きやすい。

その引き出しが開いていく瞬間が昔から私は大好きで、
いつも眠っていた宝物を見つけ出したような喜びがある。

第二子出産前には「引き出しゼミ」なる対話会をリアル開催していた。
友人の紹介等で8名くらいの上限で人を集め、毎回参加者の1人が「私は○○したい人です」と自分のやりたいことについてプレゼンをするところから始まる。
それに対してファシリテーターの私がいくつかの問いを立て、議論していくスタイルだった。

「○○したい」というテーマで最初に話してもらうことでテーマが前向きになりやすい。
なぜそれをしたいのか?
その実現はどうしたら?
を掘り下げることで、
プレゼンした人も参加した人も気づきを得られる。

また、お互い初めましてなので「○○したい」と話すことで自己紹介にもなる。

参加者がお互いの心の中に眠っている
「良さ」「価値観」を引き出し合って、
新たな気づきを持ち帰れる場にしたくて、
「引き出しゼミ」と名付けていた。

このゼミは狙い通り、めちゃくちゃ参加者の引き出しが開いた。
誰かの頭の中の引き出しが開く瞬間を見ていると、
見ている側の引き出しも開く。
気づきが気づきを呼ぶ。
真剣に語り合い気づき合う、最高にわくわくする時間だった。

このゼミは新しい人と会って対話できることが魅力だったけれど、
一方で、付き合いが長い友人たちと話すのもまた、頭の中の引き出しが開きやすい。

心を許しているからこそ自分の心の深い部分から本音を話せるし、
できる限り本当のことを話そうと思うから、
引き出しのすべりがよくなる。
開きやすくなる。
話す時に全力で頭の中の引き出しを検索しながら話す「ゾーン」に入る。

やはり私は、1人ではなく「複数人で話すこと」で自分の中にある新しい視点に気づけるらしいのだ。

うわ、この引き出し同士ってつながってた!
おもしろ!
そうだったのかー!
と、一見別々のように見えることが関連付けられていく。
そうして自分の心の中でまた新たな引き出しが増えていく。

最近自分の頭の中の引き出しが開きそうな場を作れていない。
引き出しはどんどん開ける機会を増やさないと、錆びついていく。

新しい人と対話する場、
旧友たちと話し合う場、
どちらももっと参加したいし、
自分で場づくりもしていきたい。

分身の術を使わずして、
どう時間を捻出するか。
スケジュールとにらめっこしながら考えている。

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