見出し画像

社員をどうやって頑張らせるか?という考えは女性活躍のソリューションではない


どうも、ミートキャリアの喜多村です。

いつもは個人の方々がどのようにライフステージに合わせた働き方を実現できるか?というテーマの話が多いのですが、今日は企業でよく叫ばれている「女性活躍」について感じていることを書こうかなと思います。

もしかしたら、もう皆さん聞き飽きたワードかもしれませんが。笑
今日のnoteは、企業人事に対してのメッセージとして書いてますが、個人で気になる方もぜひ読んでみてください。


◆◆◆

さて、一口に女性活躍といっても、会社には様々なフェーズがあって、そもそも育休から復職する人が稀な会社もあれば、復職はできるけどキャリアアップできない人が多い会社もあれば、キャリアアップはできるんだけど管理職にはなる人がいない会社もあれば、様々だと思います。もしかしたら女性がそもそもいない、採用するところからだ、という会社もあるかもしれないです。

ミートキャリアでは、いろんな風土や制度の会社に所属する方が多いので様々なフェーズにいらっしゃる方の悩みをお聞きしますが、今回は一応「キャリアアップはできるんだけど管理職にはなる人がいない会社」に話の対象を絞ろうかなと思います。

ちなみに、私が新卒で入った会社は、女性も結構管理職になっていたりしたのですが、育児をしている方の管理職は見たことがなかったのでその両立はそもそも無理なのかな?と漠然と思っていました。その自分自身の長期的なキャリアを考えて不安になったことが、今の事業に繋がっていたりもします。(今は時短管理職もいるようなので、当時私の経験では、です。)


人事の悩みと本人の悩み

「主にライフイベントとの両立を考える方のキャリアカウンセリングを行っています」というと、よく企業人事の皆さんから「あー、出産後の女性がなかなか産前のように活躍できずに困ってるのよ」と言われます。どこも一定は課題に感じられている印象です。

聞くと出てくる課題はこういったものです。

①出産後の女性はキャリアへの意欲が下がってしまう
②上司はその女性をうまく活かすことができていない

では、実際、ミートキャリアでのカウンセリングなどを通して、ご本人たちがどのように感じているか、1つづつ見ていきたいと思います。

①出産後の女性はキャリアへの意欲が下がってしまう

外から見てるとこう見えるというのはよく聞きます。実際、社内のバリキャリな先輩なども言ってたりします。

ただ、これはそう見えているだけであって、ご本人の気持ちを紐解くとこんなことが出てきたりします。

A:キャリアアップしたいと思っているが、スーパーウーマンの女性管理職の事例しか社内になく、自分はそれにはなれないなと感じている。管理職への道がない場合、他のキャリアアップへの選択肢がない。
B:管理職へ挑戦したいと考えているが、物理的な時間の制約上、期待値に答えられる自信がない

実際、このような想いが出てくるので、意欲が下がっているわけではないと感じます。

A:「管理職以外への道がない」というのも、当たり前ですがもちろん全ての人が管理職の適性があるとは言えないでしょう。そういうキャリアを歩む方には、行き止まりではなく、専門性を極めるキャリアアップの道をしっかり作るのが良いのかなと思っています。

また、もし企業で、女性の管理職を増やすことをミッションとしているなら、どうしたら頑張ってもらえるかという思考から外れてみてもいいかな、と思います。スーパーウーマンの管理職がいたところで、自分は無理だ…と思う人が増えるだけなので、まずはBの人の不安要素を取り除き、活躍してもらうことができるか?という施策を試したほうが良いかもしれないです。

B:「管理職へ挑戦したいと考えているが、できる自信がない」というのもよく聞きます。まずは本人の不安点を具体的に引き出し、それをカバーする体制を整えられること。また、多くの会社は一度管理職になると、そこから下がることは難しいのかもしれませんが、ライフステージによって実現できる働き方が変わったりするので、その時期によって下がることを選択できるようにできれば良いなと思います。

②上司はその女性をうまく活かすことができていない

これは上司側が本人の希望をしっかり棚卸しできていなかったり、もちろん本人もうまく伝えられなかったりしています。以前、ミートキャリアで行った育休復帰セミナーでも上司との面談シートを最後にお渡ししたのですが、本人にはこれをクリアにしておいてもらった上でコミュニケーションする&上司は業務だけではなく本人大事にしたい思っていることなどをこれをしっかりヒアリングしたり、それを実現ための働き方や業務をクリアにするために相談に乗る、と言ったように具体的にアウトプットを決めて1on1などを行ったほうが良いと思います。このあたりはもし、ニーズがあれば詳しく書きたいと思います。


総じて感じていることは、「キャリアアップはできるんだけど管理職にはなる人がいない会社」においては、仕事踏ん張って頑張れ!というメッセージが多く見られるなと思っているのですが、それよりは、個人が実現したい働き方を理解しながら、それを叶えながら管理職やキャリアアップを目指せる等身大の事例を出していくことが必要だと感じています。


そして、特に女性管理職に今いらっしゃる方や、周りにいる方は、「私はやってきたので」「あの人ができるから」と言った理由で価値観を押し付けてはいけないので、その点においても気をつけたほうが良いかと思います。




今日はここまで!皆さんよい三連休を。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?